沖縄の食堂やレストランなどでよく見かける、様々な卓上調味料。
興味はあるものの「どんな料理に使うべきものなの?」「地元の人と同じように使ってみたいケド、勇気が出ない」など、中々使えないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は地元民である筆者が、ウチナーンチュが日常的に愛用する卓上調味料6つをご紹介!
沖縄独自の品をはじめ、全国区でお馴染みの調味料についても、沖縄独特の使い方を伝授します。
<目次>
1.少量でピリッと味が引き締まる「コーレーグース」
2.アナタはどっち派?「A1ソース」「NO.1ソース」
3.魅惑の香りが食欲そそる「ピパーチ(島こしょう)」
4.地元民からの愛が止まらない「ケチャップ」
5.付け合せのサラダにはこの一択。「オーロラソース」
6.うちなー天ぷらの最高の相棒「ウスターソース」
7. 卓上調味料をウチナー流に使いこなそう!
1. 少量でピリッと味が引き締まる「コーレーグース」
「コーレーグース」は、島唐辛の実をまるごと泡盛に漬け込んだ沖縄の伝統的な調味料です。
ふわ~っと鼻の奥に広がる泡盛の香り&ビリリと舌が熱く痺れるような辛さが刺激的で、味わうごとに虜になること確実!
島唐辛子を漬ける泡盛の種類や度数、漬けた期間によっても辛味や味わいが異なるので、いろいろ試していくうちに、コーレーグースの世界にどっぷりとハマっちゃいますよ。
コーレーグースの最高の相棒といえば、やっぱり「沖縄そば」。種類によっては数滴だけでもかなり辛くなるので、少しずつ足すのが上手な使い方!
このほかコーレーグースは、刺身醤油・チャンプルー・みそ汁やラーメン・パスタなど、様々なジャンルに合う、果てしないポテンシャルの持ち主です。
県内のスーパーでも気軽に購入できるうえ、使いきった後も泡盛や焼酎を継ぎ足して数回使えるので、自宅でも長く愛用できるのも嬉しいですね。
2. アナタはどっち派?「A1ソース」「NO.1ソース」
米軍統治下にあった影響で“ステーキ文化”が発展した沖縄。県民の間では「ステーキには『A1ソース』か『No.1ソース』か?」という話で盛り上るほど、馴染みあるソースです。
中でも、英国製の「A1ソース」の人気はダントツ。トマトベースにデーツ(ナツメヤシ)などでコクを加え、モルトビネガー(醸造酢)を利かせたソースは、酸味のある味わいが特徴的。
はじめは少し酸っぱいと感じるかもしれませんが、これが不思議と中毒になるんです!
一方「No.1ソース(正式名称:ドリームNo.1ステーキソース)」は、那覇市内にある沖縄ステーキ店の老舗「ジャッキーステーキハウス」と県外メーカーが共同開発して生まれたソース。
野菜と果実、ハーブを用いて仕上げたソースは、甘みとスパイシーさが肉の美味しさを引き立てます。
「ステーキ」をお目当てに沖縄を訪れるなら、この2種のソースをかけて食べ比べては?どちらも県内のスーパーなどで購入できますよ。
「チキンステーキ」や「ハンバーグ」等の肉料理やフライ物とも好相性なので、ぜひお試しを!
3. 魅惑の香りが食欲そそる「ヒパーチ(島こしょう)」
石垣島を中心に形成される八重山諸島にある飲食店では、この地方独特の香辛料に出会えます。
シナモンに似たエスニックな香りがする香辛料は「ヒパーチ」をはじめ、「ピパーズ」・「ピパーツ」・「ピーヤシ」と、呼ばれ方もさまざま。
赤い実を粉末にしてつくられるヒパーチ(和名:ヒハツモドキ)は、主に「八重山そば」の薬味として親しまれてます。
丸くて細い麺の上に細切りの豚肉とカマボコをのせた「八重山そば」は、八重山地方の飲食店のほか、沖縄本島の八重山そば専門店などで味わえます。
ここにヒバーチをふりかけて食べてみると、ふわりと甘い香りが鼻先をくすぐり、食欲そそられること間違いナシ!
また沖縄風の炊き込みご飯「じゅーしー」にもよく合いますよ。
八重山の味を手軽に再現できるヒパーチは、沖縄本島内のスーパーにも陳列されているので、料理好きのアノ人へのお土産にいかがでしょうか?
4. 地元民からの愛が止まらない「ケチャップ」
さて、記事後半から紹介する3つの調味料については、“沖縄ならでは”の使い方に注目です!
じつはウチナーンチュ、調味料の代表格でもある「ケチャップ」がだーーい好き!
筆者の周囲では、ケチャップ愛あふれる持論を展開する人がいるほど、ケチャップへの信頼度が高いんです!(筆者調べ)
そのため沖縄の食堂には、ごく自然にテーブル上にケチャップが置かれていることも多々。
定番の食べ方とされる“唐揚げにケチャップ”以外にも、トンカツやコロッケなどの揚げ物料理にはとりあえずケチャップをドバッと。それが地元民っぽいケチャップの使い方です。
ケチャップは沖縄料理の定番「ゴーヤーちゃんぷるー」や「タコライス」、「ポークたまご」のコラボもGOOD♪
さらにケチャップ好きの方なら、沖縄そばの麺を使いケチャップ味で仕上げた“うちなー焼きそば”も、現地の食堂で堪能してみてくださいね。
5. 付け合せのサラダにはこの一択!「オーロラソース」
「オーロラソース」もまた、食堂の鉄板アイテムのひとつ。ケチャップ&マヨネーズを混ぜてつくられた沖縄県外の方にも周知のドレッシングです。
ただし県外と違うのは、沖縄では「サラダにかけるもの」=「オーロラソース(またはフレンチドレッシングと呼ぶ方も)」というのが、根強く定着していること。
もっとこだわると、材料に「EGGO(エゴー)マヨネーズ」を使用しているのが理想とも言われてます。(筆者調べ)
ここで“沖縄あるある”なのですが、ウチナーンチュ的にサラダといえば「千切りキャベツ」が王道。食堂でメニューを頼むと、メイン料理の隣にはいつも添えられています。
そこにかけるものはシーザーやゴマドレ、ましてやオシャレ(?)なノンオイルドレッシングなどではなく…。そう、「オーロラソース」以外の選択肢はありません。
沖縄中の食堂で活躍する名脇役「オーロラソース」に慣れ親しめば、アナタもすっかりウチナーンチュ!
6. うちなー天ぷらの最高の相棒「ウスターソース」
“あじくーたー(沖縄方言で『味が濃い』)”な料理を好む沖縄県民は、「ウスターソース」も手放せません。
沖縄各地の漁港近くに点在する天ぷら屋では、必ずと言っていいほど常備されています。
沖縄県外では、天ぷらには天つゆをかけて味わうのが一般的ですが、「うちなー天ぷら」には、ウスターソースをかけるのがお約束!
沖縄のソウルフード「うちなー天ぷら」は、パッと見ても中の具材が分からないほど厚い衣に包まれているのが特徴です。
外はカリッと・中はもっちりと揚げた天ぷらをアチコーコー(熱々)のうちに、ウスターソースをたっぷり衣に染みこませてパクッと召し上がれ。
持ち帰り用にソース用の小さな容器を用意してくれる場合もあるので、魚やイカ、もずく、アーサといった沖縄ならではの天ぷら片手に、海辺で食べ歩きするのも気持ちいいですよ♪
7. 卓上調味料をウチナー流に使いこなそう!
今回紹介した6種の中でも、特に沖縄独自の調味料はお土産にもオススメです。
旅の後には現地の味を再現した品々を添えて、旅の思い出話に花を咲かせるのもいいですよね。
沖縄が初めての方もリピーターも、卓上調味料たちを使いこなして、もっと沖縄グルメを楽しもう!
気になる卓上調味料を見つけたら、ぜひとも一度はトライしてみてくださいね♪