沖縄旅行に来て必ずと言っていいほどお世話になるのが、レンタカーやバス。
移動手段としてはもちろん『沖縄のキレイな風景をドライブしながら楽しむ』なんて人も多いと思います。
それは沖縄に住む人にとっても同じ。
海に囲まれた島だからこそ、車やバスは生活になくてはならない必需品。そしてレジャーを楽しむための相棒です。
そんな沖縄とは切っても切れないモノだからこそ・・・そう、面白いあるある話の宝庫なのです!
今回は、沖縄に移住するまで“ほぼ”ペーパードライバーだった移住妻が、沖縄のドライブ事情を勝手に大解剖!コレを知っていれば旅行中の運転だって安心(かも)、面白くて役に立つドライブあるある話をお送りいたします♪
(※記事中の出来事は全て事実ですが、あくまでも移住妻の視点で描いた出来事です。どうぞ悪しからずご容赦くださいませ。全国どこでも、どんなときでも、譲り合いの心と安全運転が一番大切。)
<もくじ>
1. まるで迷宮。『バスレーン』『右折レーン』『中央線』
2. 曲がるも進むもアナタ次第。そして右折は突然に
3. 車の中には太陽がいっぱい、車の外には動物がいっぱい
4. 路線バスで沖縄の県民性を体感せよ
5. 沖縄を走れば、沖縄が分かる!?
1. まるで迷宮。『バスレーン』『右折レーン』『中央線』
慣れない土地での運転は緊張するものですが、沖縄ドライブにおいて緊張感を助長するものの1つが『分かりづらい車線』。運転中に「???」となった経験があるのは、移住妻だけではないはず。
■バスレーン規制
沖縄の渋滞天国を少しでも解消するためにと導入された制度。
特に渋滞が激しい国道などで土日祝をのぞく朝と夕方の時間帯に実施中。
複数車線のうち1車線がバス専用になったり、道路自体がバス専用になったりします。もちろん、違反すれば違反キップ&罰金の可能性も。
何かと通行することの多い『国道58号線』や『国際通り』でも行われているので、旅行中のアナタも他人事ではありません。
「なんかコッチの車線は超空いてない?」と思ったら要注意。
標識・道路の色・ラジオの交通情報などに気をつけて!
■右折レーン
国道・県道問わず、あらゆる場所で待ち構えている初見殺しの罠。
直前まで「普通の車線ですよ」的なフリをしておいて、いきなり右折(もしくは左折)専用レーンに変わり身する。気付いたときには後の祭り、車線は黄色に変わり車線変更不可に・・・しかたなく曲がりたくもない道を曲がるなんてコトは良くある話。
沖縄は“旅行者・移住者・外国人が多い=不慣れな車が多い”という事情もあり、前を走る車が黄色線の直前でいきなり車線変更なんて光景も良く見かけます。確かに分かりづらいもの。
でも、突然の車線変更はとっても危険(あたりまえですが)。間違えてしまったときは潔く回り道することも大切です。
■中央線変移
もはや何かの陰謀ではないかと疑いたくなるドキドキの交通規制。
読んで字のごとく、時間帯によって中央線の位置が変わります。
これも、交通量が多い車線の流れを少しでもスムーズにしようという、渋滞天国・沖縄の涙ぐましい努力の結果。中央線変移が行われる道路では、標識のほか道路上にあるライトで中央線を示しています。
とはいえ、通行する時間帯によって中央線の位置が変わるというのは、中々にスリリング。
2017年9月現在は首里城周辺の『県道29号線』や、那覇バスターミナル周辺の『国道330号線』など一部区間で実施されています。バスレーン同様「こっちの車線は超空いてない?」にはご注意を!
2. 曲がるも進むもアナタ次第。そして右折は突然に
ドライバーの県民性を表すとき『○○走り』なんて言い方をしますが、沖縄にも“沖縄走り”と呼べる、ある種の傾向があると移住妻は日々感じております。
もちろん、どこへ行ったとしても運転の上手な人、移住妻のように下手な人がいるので一概には言えませんが・・・
■速度は出すか・出さないか
沖縄でまず感じたのがコレ。
“ビックリするほどゆっくりと走る車”と“狭い車間を縫うように車線変更を繰り返す車”が両極端です。高速道路を時速50km以下でノンビリ走る車を見かけると『沖縄にいるんだなぁ~』と実感します。
一方で、見ているコチラがヒヤヒヤするような車間で車線変更を繰り返す車も少なくありません。それはまるで、カーチェイス状態。
遅い・早いどちらにせよ、後続車が慌ててブレーキを踏まなければいけないような走りは事故のもと。お互い速度・車間距離には気をつけたいものです。
■ウィンカーは遅いか・出さないか
速度の次はウィンカー。
特に車線変更の場合、沖縄は遅い(短い)か、出さない車が多いと思います。車線変更を始めてからウィンカーを出し、車線変更が終る前にウィンカーを消す。中にはウィンカーを出さない車もチラホラ・・・これは、危ない!
ドライバーの県民性として、度々話題に上がるウィンカー。それだけローカル・ルールも多いのかもしれません。
でも、ウィンカーは“相手への思いやり”とも言います。『もうすぐ曲がるよ』『車線変したいなぁ』と早めに意思表示すれば、事故を減らすコトに繋がるそうですよ。
色々な人が車を運転する沖縄だからこそ、お互いに思いやりを持って運転できたらイイですね!
■曲がりたい時に、曲がりたい場所で
今ではすっかり慣れてしまいましたが、一番ビックリしたのがコレ。
沖縄では多くの車が、曲がりたい時に、曲がりたい場所で曲がります。そう、たとえそれが・・・
国道で車線を跨いでの右折だとしても!
もう1車線がバスレーンで塞がっていても!
反対車線が渋滞だったとしても!
とにかく、曲がれる余地が少しでもあるならば曲がりたい場所で。『曲がりたい』と意思表示すれば、周囲の車が譲ってくれると思っています。これはレンタカーの場合もありますが、圧倒的に沖縄ナンバーの車が多いです。
本土の都心部でそんなコトをしようものなら、後続車や対向車からクラクションを鳴らされそうですが、沖縄ではクラクションを鳴らす車は滅多にいません。お互い様という気持ちがあるのかな。
ある意味、沖縄らしい寛大さですが、慣れるまでは『ここで右折!?』『今のタイミングで曲がってくるのか!?』と驚いていました。(本当は今でもビックリしています)
3. 車の中には太陽がいっぱい、車の外には動物がいっぱい
運転していて“沖縄らしいなぁ”と感じるコトと言えば、太陽と動物。
沖縄ドライブ経験者の人なら、きっと覚えがあるのではないでしょうか。
■信号待ちは日陰で、窓にはチラシを
日差しが強烈な沖縄で、車の中でも油断できないのが日焼け&暑さ。
ちょっと気を抜くと、あっという間に身体の半分だけ日焼けします。これがまた、結構ダサイ・・・そして何より暑い!
それを良く知っている沖縄県民は、信号待ちの際に何とか日陰で停車しようとします。信号待ちで、不自然に車間距離が開いている場合は、大抵みんな日陰で停まっているからです。
そして、もう1つの日差し除けとして、窓にチラシ・うちわ・タオル等を挟み直射日光を防ぎます。首や腕にタオルを巻いてみるのもアリです。※もちろん、安全運転の妨げにならない範囲でしましょう。
これがオキナワン・ドライブスタイルです!(たぶん)
■動物たちに注意!
日焼け・暑さ同様、油断してはいけないのが動物たちの存在。
皆様ご存知のように、豊かな自然が残る沖縄では、人間の生活圏と動物たちの生活圏が隣り合わせになっています。
つまり、道路を使うのは人間だけではないということ。
『動物注意』の標識は本土でも時折見かけますが、『カニ注意』『ヤンバルクイナ注意』は沖縄らしい風景の1つ。
標識を見かけたら、スピードを少し落として走行してくださいね!ノンビリ走れば、珍しい動物たちとの遭遇率も上がるかも!?
4. 路線バスで県民性を体感せよ
沖縄らしいドライブあるある体験がしたいなら、バスに乗ってみるのもオススメ。普段は自家用車派・レンタカー派の人も、いつもと違う体験ができますよ!
■沖縄の路線バスは、運転がとてもアグレッシブ
ゆったりした沖縄のイメージとは真逆のアグレッシブさ。それが面白い。
沖縄の路線バスは中々に飛ばす。きっと渋滞やらなんやらで遅れがちだから、飛ばす。そして、ガンガン車線変更もする。ブレーキもガンガン踏む。東京都内の路線バスにはないエキサイティングな時間が体験できます。
特にお気に入りは、バス停の手前からドアを開けてくれるバス。
バス停の5mほど手前から、ドアが開いた状態で滑り込んでくる感じがカッコイイので、移住妻は沖縄のバスが大好きです!
■沖縄の路線バスは、接客がとてもまったり
ガンガン進む運転とは、これまた真逆に接客はとてもまったり。
路線バスの運転手さんにはフレンドリーな人が多い。そして優しい。常連客が乗ってくれば話しかける。信号待ちで窓の外に知り合いを見かければ、わざわざ窓を開けてあいさつをする。
お年寄りや小さい子供がいるときは、席に着くまで待ってから発車する。その後はアグレッシブに飛ばす。
沖縄のバスに不慣れだった移住妻にも「ねぇね(お姉さん)は、ドコまで行くね?」と話かけてくれる。その温かさは、やっぱり沖縄。
だから移住妻は沖縄のバスが大好きです!
5. 沖縄を走れば、沖縄が分かる!?
沖縄のドライブシーンを切りとりお送りしました、今回のあるある話。いかがでしたでしょうか?
「車の運転をみれば、その人が分かる」なんて言いますが、あながち間違いではないかも。だって、車を運転することで、知らなかった沖縄の一面を知るコトができたのですから!それに、何だか少しだけ“うちなーんちゅ”に近づけた気がする移住妻なのです。
皆様も沖縄で素敵なドライブを楽しんでくださいね♪
筆者:mochiking