5. 太陽石(うてぃだいし)
太陽石は、島の北側、比屋定という地域にある巨大な安山岩。
500年ほど前、この地区のリーダーだった「堂の比屋」という人物が季節を読むために使っていました。
この場所から東の方向に、粟国島、渡名喜島、慶良間列島を一望することができ、堂の比屋は太陽がどの島の位置から登ってくるかを観察し、季節を読み取っていたそうです。
6. 石切り場
久米島空港の北方の海岸に岩が不自然に切り取られた不思議な場所があります。
ここが石切り場と呼ばれる場所。
このあたりの海岸はサンゴ礁から出来た石灰岩で形成されており、岩石が柔らかく加工が容易。
岩を切り出し、屋敷周辺の石垣やお墓、家屋などに利用していました。
そのときの跡が今でも残っています。
自然に出来た浸食の跡とはまるで違うのがお分かりいただけると思います。
切り出された部分が一部海水に沈んでいて、その様はまるで海底遺跡のよう!
この場所が使われていたのは明治から戦前にかけて。
当時の建築文化を垣間見ることのできる貴重な場所です。
7. 旧阿嘉集落
旧阿嘉集落は、比屋定バンタの崖の下に位置する島の知られざるおススメスポット。
1963年まで人が住んでいたのですが、塩害や台風など、相次ぐ天災に見舞われ、住民は崖上の安全な地域に移住。
現在は誰も住んでおらず、かつての石垣のみが残るのみになっています。
たった50年前に人々が生活を営んでいた場所はすっかり森林に飲み込まれてしまっていました。
大自然の凄さをまざまざと感じられるスポットです。
この場所へのツアーを行っているのは、久米島馬牧場だけ。
興味のある方は問い合わせてみてください。
8. 終わりに
以上、久米島のちょっと不思議な観光スポットをお届けしました。
久米島に来たら、もちろん「ハテの浜」や「比屋定バンタ」など、島内随一の景勝地に行ってみて欲しいのですが、島をもう少し深く知りたい方にはおススメの場所です。