元プロボクサー具志堅(ぐしけん)用高さんに、モデルの知花(ちばな)くららさん。
沖縄の人の苗字って、ちょっと変わっていると感じたことはありませんか?
そのワケさかのぼること17世紀。
かつて沖縄がまだ琉球王国の時代だった頃、薩摩藩に服属していた時期がありました。
中国と交流の際「日本風の名前は貿易に不利になる」、そんな理由から日本らしい苗字の改名・文字の変更を強いられたのだそうです。
理由はもとより、まずはご覧あれ。
今回はそんな沖縄苗字の中でも、特に気になるものをピックアップしてみました!
※2018年9月時点の情報であり、由来は諸説あると言われています。
<目次>
1. 初見ではまず解読不能な難読苗字!
1-1 洲鎌
1-2 山入端
1-3 我如古
1-4 饒平名
1-5 喜屋武
1-6 仲村渠
1-7 大工廻
2. 聞こえは同じ!でも漢字がちょっと違う苗字
2-1 仲村
2-2 真栄田
2-3 普久原
2-4 渡久山
2-5 富名腰
3. 沖縄でも珍しい!県内でも100人以下の苗字
3-1 眞境名
3-2 兼箇段
3-3 後浜門
3-4 前伊礼門
4. おわりに
1. 初見ではまず解読不能な難読苗字!
初見では、まず解読不能な苗字を5つピックアップ!
それでは早速行ってみましょう。
1-1 洲鎌
読み方:すがま・すかま・すくら・しゅうけん
宮古島の下地洲鎌という地名が由来。現在もこの地名は残っていて、宮古島のこのエリアには多い姓。
全国では1,800人。なかなか出会うことのないであろう、珍苗字といえるでしょう。
1-2 山入端
読み方:やまのは
沖縄本島北部の名護間切山入端がルーツで、全国1,800人中、1,600人が沖縄にいるのだそう。
ザ・オキナワンな苗字。やまとはの間の「の」は、一体どこから来たのでしょうか?
1-3 我如古
読み方:がねこ・かねこ・がじょこ・あにこ
ルーツは沖縄南部の宜野湾、間切我如古。
百歩譲ってがねこは分かるとして、あにこって全くのベツモノ!と突っ込みたくなるトコロ。
ニックネームみたいながじょこは、なんだかキュートです(笑)
1-4 饒平名
読み方:よへな・のひな・のへな・よろへな
沖縄本島から車で行ける離島、屋我地島の饒平名が発祥。前述した我如古にも言えることですが、同じ漢字でも読み方は多岐に渡ります。
沖縄以外にも大阪府が2位にランクイン。沖縄移住者が多い「リトル沖縄」へ行く際には、ぜひ探してみてくださいね。
1-5 喜屋武
読み方:きゃん・きやたけ・きやたき・きやし
「いくつ読めるかな?沖縄の難読地名をめぐってドライブ」でもご紹介した、喜屋武。
語源は島の最南端という意味からきていることもあり、沖縄南部の糸満がルーツになっています。某有名バンドのメンバーにもいるので、最近は少しずつこの苗字も広まってきたのではないでしょうか?
1-6 仲村渠
読み方:なかんだかり
この漢字「渠」、キョと読むそうなのですが、なかんだかりさんで使う以外では見たことがありません。
珍しい以前にどこにどうフリガナを振って良いのか・・・そろそろ頭がパンクしそうです。
1-7 大工廻
読み方:たくえ・らくじゃく・だくじゃく
現在の沖縄市の越来間切をルーツに持つと言われていて、大工職人さんが多くいることがこの字があてられたのだそう。なるほど!
2. 聞こえは同じ!でも漢字がちょっと違う苗字
続いてご紹介するのは聞きなれた苗字だけど、名札を見るとアレ!?となるものをチョイス。
こういう漢字があてられたのは、琉球国の人が和風な名前を持つことが禁じられたという、歴史的背景があるんですよ。
2-1 仲村
読み方:なかむら
全国どこにでもいそうな(失礼!)な中村さんは、日本人に多い苗字ランキング8位。一方でにんべんの付く、仲村さんは669位とかなり差が開けました!
ちなみに俳優の仲村トオルさんは沖縄出身ではないそう、これは意外でした。
2-2 真栄田
読み方:まえだ・まさた・さえだ・しんえいだ
沖縄本島中部の真栄田岬がある通り、沖縄によく旅行される方は見慣れているかもしれません。
まえださんには何回もお会いしたことはありますが、しんえいださんという方など、本当に存在するのでしょうか?
2-3 普久原
読み方:ふくはら
読みの通り、ふくはらさん。読み方自体は難しくないけれど、音だけ聞いたら福原を連想するハズ。
2-4 渡久山
読み方:とくやま・わたくやま・わたひやま
深く考えず、とくやまさんで行きましょう。
2-5 富名腰
読み方:ふなこし
ふなこしさんと耳にしたら、まず船越さんが思い付きますが、沖縄特有の苗字だと富名腰さん。
音を漢字にあてた感がありますね。
3. 沖縄でも珍しい!県内でも100人以下の苗字
最後に取り上げるのは、沖縄でも100人以下しかいないと言われている珍苗字。
どうやって読むのかクイズ感覚で推測してみても、面白いですよ。
3-1 眞境名
読み方:まじきな 人数:50人
3-2 兼箇段
読み方:かねかだん・かねこだん 人数:90人
3-3 後浜門
読み方:くしはま 人数:10人
全国でなんとわずか10人!
出会えたあなたは、超ラッキー☆
3-4 前伊礼門
読み方:まえいれいじょう 人数:30人
4. おわりに
人の名前には由来があって面白いものですが、お国の事情まで関与しているのは意外でした。
沖縄にいたら気付かないかもしれませんが、県外の人にとっては沖縄の苗字は特徴的だと思うかもしれません。
沖縄旅行の際は、店員さんや観光施設のスタッフさんの名札をチェック!
もしかしたらあの珍苗字の方に、会えるかもしれませんよ♪