沖縄県民の愛用品「島ぞうり」。沖縄旅行の最中に、スーパーマーケットや観光地の売店などで見かける事も多いはず。
島ぞうりは、小さな子どもからお年寄りまで、さまざまな年代の方が愛用し、沖縄に住む人であれば誰もが持っているであろうアイテム。夏に限らず、沖縄では季節関係なく一年中活躍します。
今回は美浜アメリカンビレッジにお店を構える「OKICHU」さんで、オリジナル島ぞうり作りを体験してきました。
1.島ぞうりとは~ビーチサンダルとの違い~
2.オリジナル島ぞうりを作る
┗サイズ・ソール・色を選ぶ
┗デザイン・テキスト・フォントを決める
3.OKICHUのこだわり
おわりに
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1.島ぞうりとは~ビーチサンダルとの違い~
沖縄県民御用達の島ぞうり。その発祥はよく分かっていないのですが、戦後あちこちに散らばった瓦礫などから足を守るために、廃棄された米軍車両のタイヤを使って作られたサンダルが島ぞうりのルーツであると言われています。
一方ビーチサンダルは砂浜向けの履物として開発されたものなので、双方で起源が異なるわけです。
島ぞうりは沖縄独特の呼び名であり、私が住む地域では「島ぞー」と略して呼ぶことが多いです。
沖縄県では、地元のものを呼ぶ際に「島」をつけて呼ぶことが多く(島酒や島唄など)、島ぞうりも同じく地元の履物として親しみを込めて付けられた名称と考えられています。
島ぞうりは鼻緒と台が同色で、台の上面が白色のものが定番の配色。
また、靴屋さんだけでなくスーパーマーケットや商店・売店など色々な場所で販売されている事も島ぞうりならではの特徴かもしれません。
2.オリジナル島ぞうりを作る
沖縄屈指の観光地、北谷町美浜アメリカンビレッジにある「OKICHU」では、世界にひとつだけのオリジナル島ぞうりをつくることができます。
島ぞうりはカスタムオーダー制で、とても簡単!はじめに注文用紙を受け取り、その番号に沿って色や形を選び、記入していくだけでOKです。あとは専用の機械におまかせ。
おおまかな流れは次のとおり。
①ソールの形とサイズ選び
ソールの形は、ノーマルタイプと5本指タイプの2種類。料金やサイズは以下の通り。
ノーマルタイプ
無地2,200円/フルデザイン3,300円
サイズは15〜32cmの18サイズ。29cm以上のサイズは+880円
5本指タイプ
無地2,640円/フルデザイン3,740円
サイズは16/18/21/23〜28cmの9サイズ
形を選んだら、試し履きしてサイズを決めます。
幅広いサイズ展開で、幼児から大人まで自分にあったものを選べますよ!
②ソールと鼻緒の色選び
ソールの色は全部で20色。青や赤などの定番色から、アイビーグリーン、ネイビーなどの落ち着いた色、ネイビー×ホワイトの変わり種もあります。
鼻緒は全13色。ソールと同じ色にしてもよし、まったく違う色にしてもよし。自分だけの好きな色を組み合わせられます。
③デザイン・テキスト選び
デザインは18種類+星座のなかから選ぶことができ、テキストは自分の名前や誕生日、好きな言葉など何でもok!
ここまで記入したら、用紙をスタッフさんに渡して、あとは出来上がりを待つのみ。無地であれば3分程度、デザイン有りの島ぞうりでも最短30分程度で受け取れます。
実際に子どもを連れて島ぞうりづくりを体験してきたので、その様子をぜひご覧ください!
サイズ・ソール・色を選ぶ
ズラーっと並ぶ色とりどりのサンプルのなかから、自分に合ったサイズと形を選びます。子ども用のミニサイズから大人の男性も履けるビッグサイズまで、豊富なサイズ展開が魅力。
初めて見た5本指タイプの島ぞうり。とってもユニーク!人と被りたくない方や遊び心を取り入れたい方におすすめです。
子ども達はいずれもノーマルタイプをチョイス。次はサイズ選びです。椅子に腰掛け、普段履いているサンダルのサイズと1サイズ大きめのものを試着してみました。
店員さんいわく「島ぞうりはぴったりよりも、1cmくらいかかとに余裕ができるものが良いですよ」とのこと。とても親切できさくな店員さんばかりなので、サイズ選びに迷ったら相談してみてください。
サイズを決めたらオーダー用紙に書き込み、作業台に移動してソールと鼻緒の色を決めます。
作業台には、カラーサンプルとして可愛らしいミニソールがきれいに並んでいます。色を選んだら、店員さんがその色のソールを持ってきてくれました。
ソールの色はすぐに決まったものの、なかなか鼻緒の色が決まらず迷う迷う・・・。5分ほど悩んだ挙句、息子はソールと鼻緒ともに青色、娘はトロピカルピンクのソール×紫の鼻緒に決定しました。
デザインなしの無地タイプを選択した場合はここで終了となり、その場で受け取ることができます。
デザイン・テキスト・フォントを決める
次にデザインを決めます。
カクレクマノミやイルカなどの可愛らしいものから、沖縄そばや石敢當(魔よけの石碑)などユニークなものまで、沖縄を感じるイラストがたくさんあります。
「子ども達に人気なのはカクレクマノミとジンベエザメ、ニコちゃんですね。大人はシーサー、若い女の子たちはよくハイビスカスを選びますよ〜」とスタッフの仲宗根さん。その言葉のとおり、娘はカクレクマノミ、息子はジンベエザメをチョイスしました!
最後にテキストとフォントを決めます。定番は名前と誕生日、あと旅行にきた日付を入れる方も多いんだとか。左右異なるテキストを入れることも可能で、娘は名前と「おきなわ」の文字をいれてもらうことに。
デザインやテキスト、フォントも実際の仕上がりイメージを見て決められるため、出来上がった後に「イメージと違う…」と失敗することもありません。
ここまで記入し終えたら、注文用紙を店員さんに渡して番号札を受け取ります。
番号札も島ぞうりの素材でできていました!チェーン付きなのも嬉しい。鞄につけておけば、待ち時間にそこら辺を観光する際も無くす心配がないですね。
時間になったらお店へ行き、番号札と引き換えに島ぞうりを受け取ります。
出来上がりがこちら!あまりの可愛さに子ども達もニッコニコ。今履いているサンダルを脱いで、すぐに履き替えていました。
私自身、小学生の頃に彫刻刀を使って島ぞうりアートをしたことがあるのですが、これがなかなか難しく、時間をかけて仕上げたのにガタガタという苦い思い出があります。
OKICHUのカスタム島ぞうりは好きな色やデザインを選ぶだけで良いので、小さな子どもでも楽しみながら簡単にできるのがすごく良かったです。
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3.OKICHUのこだわり
OKICHUの島ぞうりは素材から厳選して、北谷町内の工房で加工・製造しています。
ソール部分は発色の良いゴム素材を使用。一般的に流通しているビーチサンダルは大量生産に向いている「フラット型(つま先からかかとまで同じ厚さ)」が多いですが、OKICHUでは、歩きやすさや履き心地を重視し、足の形に沿ってつま先が低くかかとが高い「テーパー型」。テーパー型は大量生産は不向きだそう。
また鼻緒にも工夫があります。一般的なビーチサンダルは鼻緒の長さが左右同じなのですが、OKICHUの鼻緒は足の親指から内側、足の人差し指から外側までの距離が異なっており、より自分の足にフィットして歩きやすくなるんだそうです。天然ゴムを使用しているため、肌触りも良く足が痛くなりにくい!
ソールはもちろん鼻緒も厚みがあってしっかりしています。実際に手に持ってびっくりしました。なんというか、ペラペラ感がない!走って飛んで転んで、すぐにぞうりをボロボロにする子どもが履いても、かなり長持ちしそうです。この厚みときれいな形、オーナー山城さんの島ぞうりへの愛情と熱意が伝わってきます。
島ぞうり大好きな息子はもちろんのこと、島ぞうりは痛くて苦手とこれまで避け続けてきた娘も「なんか履きやすい!」と違いを感じたようで、毎日OKICHUで作った島ぞうりを履いています。
おわりに
小さな頃から当たり前のように履いてきた島ぞうりですが、今回の島ぞうり作り体験を通して、素材や形が違うだけでこんなに履き心地が違うんだと感動しました。
世界にひとつだけのオリジナル商品なので、人と被らない特別なお土産を贈りたい方にもおすすめです。
また、商品の素晴らしさはもちろん、店員さんがとても丁寧で話しやすく、こうした雰囲気の良さもお店が愛されている理由の1つなんだろうなと感じました。
店内には洋服やキーホルダー、企業とコラボした島ぞうりなども置かれているので、「島ぞうりをつくる時間がない」という方も、ぜひお店をのぞいてみてください!きっとお気に入りの商品が見つかるはずです。
- 住所
- 沖縄県中頭郡北谷町美浜9−1 デポアイランド1階
- TEL
- 098-926-1133
- 営業時間
- 11:00-20:00