沖縄県南城市知念安座真、久高島を見下ろす高台の上にプレオープン中(2022年1月時点)の「南城美術館」
南城市初の美術館として、気になっている方も多いのではないでしょうか?
今回、開催中の『松本莉央展』に行ってきました。
「情景型美術館」と称した南城美術館の一風変わった展示スタイルは、アートを身近に感じることもでき、肩の力を抜いてアートに触れあう事が出来ます。
また、海まで抜ける景色が爽快なテラスをはじめ、美術館全体がリラックスムードに満たされ、気分転換にはピッタリの場所。
この記事では、訪問レポートをベースに南城美術館の見どころや魅力をお伝えしたいと思います。
1.「やちむん家」親方 新垣光雄氏のシーサーがお出迎え
2.生活に溶け込むよう展示された美術品
3.アーティストが宿泊できるアトリエ
4.南城美術館のアクセス
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1.「やちむん家」親方 新垣光雄氏のシーサーがお出迎え
南城美術館の入り口は、読谷町の工房「やちむん家」の親方、新垣光雄氏による2体のシーサーが迎えてくれました。
古く中国から伝来したとされるシーサーですが、南城美術館のシーサーは、沖縄の街中によくあるシーサーと少し異なり、中国文化が強く反映されています。
一般的なシーサーとの違いが2つあるのですが、分かりますか?
1つめの違いは、雌のシーサーに子どもがいること。
中国のシーサーには「教育と継承」を表す子どもの獅子がいるそう。
2つ目はシーサーの台座に、中国で縁起がいいとされる「波と雲」の装飾がほどこされている点。
このシーサーには、南城美術館が芸術文化の素晴らしさを発信・継承し、また伝統を守りつつ、新しいものを生み出す場になってほしいというオーナーの想いが取り入れられているそうです。
2.生活に溶け込むよう展示された美術品
常設展示の会場で驚いたのは、シャワーやトイレ、寝室といった生活感のある作り。
もっと美術品を身近に感じて欲しい、生活の中にある美術の存在に気づいて欲しい、というオーナーの想いを表した展示方法だそうです。
床の間に飾られた絵画。
椅子やソファは自由に座ってよいとのこと。
池田光弘/MITHUHIRO IKEDA
出身地:北海道
作品名:Unititled
寝室と作品。
Pixy Liao/ピクシー・リャオ
出身地:中国
作品名:関係性
生活と美術を密接に感じるのは、南城市美術館ならではの魅力ではないでしょうか。
テラスから見下ろす街並みや久高島も、まるでひとつの美術品のようです。
3.アーティストが宿泊できるアトリエ
南城美術館は、アートを展示する場でもありながら、作品を着く場所でもあるそうです。
写真のグラフィティは、2021年11月〜12月に宿泊したアーティストの作品とのこと。
今後南城市で生まれる作品に目が離せませんね。
4.南城美術館のアクセス
南城美術館は、那覇から車で30分ほどの位置にあります。
世界遺産である斎条御嶽からは車で5分ほど、道中は「にらい橋・かない橋」などの絶景スポットあり、ドライブコースとしても人気です。
- 住所
- 沖縄県南城市知念安座真865
- TEL
- 098-975-7616
- 営業時間
- 10:00-17:00 火・水定休
- 備考
- 最新情報は公式SNS、HPでご確認ください。
おわりに
現在プレオープン中の「南城美術館」。
正規オープンは併設されたカフェの完成に合わせるそうです。
感染症の影響でカフェの工事が遅れ、完成期間がまだ見えていませんが、企画展の予定は2月、3月まで決まっているとのこと。
プレオープンでも、一般のお客様も楽しめるので、生活の中に美術を感じる空間として、行ってみてはいかがでしょうか。
沖縄在住の取材ライター:チキン
1989年生まれ、沖縄県のフリーライター。活動のコンセプトは「商品やサービスを『それを必要とする人』に届ける役割を担う文章を書く」/取材/SEO/コピーライティングを使い分けて情報を届けています。