さとうきび汁を煮詰めて作る黒糖は、古くから沖縄で愛されてきたミネラル豊富なおやつ。
筆者が住む久米島の「おやつ村」は、観光客だけでなく、地元民の支持もアツい黒糖製造販売店です。
久米島産の自家用さとうきびだけを使い、搾る以外はすべて手作業で作るおやつ村の黒糖は、他では味わえないコクと旨味を持ち合わせています。
黒糖ってこんなに美味しいの!?きっとそんな想いに満たされることでしょう。
今回はそんな純黒糖を販売している「おやつ村」見どころについて、たっぷりとご紹介していきます。
<目次>
1. 「おやつ村」ってどんなトコロ?
2. こだわりの黒糖ができるまで!
3. お土産にオススメな黒糖商品
4. おわりに
1. 「おやつ村」ってどんなトコロ?
「おやつ村」は久米島空港から車で15分。空港から続く一周線道路沿いに店舗を構えてます。
創業は平成14年。
久米島出身の儀間光明さんが「昔ながらの黒糖作りを復活させたい」とはじめたのを機に、息子のお嫁さんの一美さんが「おやつ村」を開店。
今ではきび刈りから黒糖作りまでを光明さんが担い、店舗運営などは、一美さんが担当しています。
そんな「おやつ村」の黒糖は、砂糖をはじめ添加物を一切使用していない純黒糖。
一般的に出回っている加工黒糖と異なり、栄養成分・ミネラルが豊富で黒糖本来のコクと旨味が堪能できるんですよ。
黒糖製造は、さとうきびが収穫できる1~4月頃までの期間限定。昔ながらの製法にこだわり手作りのため、数量も限られているんです。
昨年は夏が終わる頃には商品が全完売してしまい、翌年1月のきび狩りシーズンまで店じまい。島内外のファンから「もっと買っておけば良かった・・・」という声が続出しました。
また営業期間中でも、黒糖製造中はお店を閉めていることもあるので、立ち寄る際は事前に電話で確認してから行くのがベターでしょう。
次章では、そんなこだわり黒糖ができるまでの流れについて、ご説明していきます。
2. こだわりの黒糖ができるまで!
「おやつ村」の純黒糖に使われているさとうきびは、100%久米島産。
製造する前日に刈ったばかりの、新鮮なさとうきびを使用して作ります。
まずはさとうきびを大型絞り機で1本搾汁。
3つの大釜にしぼり汁が半分くらいになったら薪に火を入れていきます。
しぼり汁で大釜がいっぱいになったら食用石灰を入れ、火を焚き続けながら煮詰めること5~6時間。
焦げないように薪を足しながらかき混ぜ続ける作業は、釜につきっきりの状態です。
じっくり丁寧にかき混ぜて続けるとねばりが出てくるので、タイミングを見て他の鍋に移し、空気を入れるようにかき混ぜていきます。
ステンレスの板に流し入れ、固まるまで冷却。最後に一口サイズにカットしたら、ようやく完成です。
工場見学に訪れた島の子どもたち・「おやつ村」のリピーターさんたちは、このできたて黒糖をパクっと口にすると満面の笑顔に。
その様子を見る光明さんも、とっても嬉しそう!
きび刈は天気に左右されるため、製造日もまばら。
それでも運よく製造日にお店を訪れた際には、遠慮なく店主の一美さんにお声掛けくださいね。
3. お土産にオススメな黒糖商品
「おやつ村」の人気商品の鬼嫁まんじゅう。
こちらは冷凍して販売されているのですが、じつは凍ったままでも美味しく食べられます。もちろん、常温にして食べてもとっても美味しいですよ。
鬼嫁まんじゅうのモデルである、店主の一美さん。
お客様から「あなたが鬼嫁なの?」なんて聞かれることも、しばしばあるのだとか(笑)
そんな一美さんの一押しは、さとうきび黒蜜。さとうきびを煮詰めた、黒糖になる前のシロップです。
ヨーグルトやアイスクリームにかけたり、かき氷やパンケーキのシロップとしても使ったり。
珈琲や紅茶の甘味、また冬場はお湯にとかして黒蜜湯としていただくのもおすすめです。
そのほか、お料理の調味料として黒糖粉も販売されています。
いずれとも期間・数量ともに限定なので、気になる商品があったらぜひゲットしてみてくださいね。
4. おわりに
黒糖には、鉄・亜鉛・カルシウム・カリウムなどのミネラルが豊富に含まれており、現代人にとっては格好の健康食品となると言われています。
また低体温からくる不調を取り除いてくれるという効能があるとのことで、ダイエット効果も期待できるといわれる、体に優しいおやつなんです。
黒砂糖を摂ると太るというのは間違いで、紅茶とともに摂ると代謝が上がると聞いてから、筆者は毎朝紅茶と黒糖で目を覚ましていますよ。
久米島に来たら「おやつ村」の純黒糖で、沖縄の恵みを思う存分味わってみてはいかがでしょうか?
【店舗情報】 久米島 おやつ村 住 所:沖縄県島尻郡久米島町比嘉88 電 話:098-985-8115 定休日:日曜 営業時間:10:00~18:00 |