その昔、琉球を創った神様“アマミキヨ”が降り立ったとされる聖なる地―――久高島。
島では琉球王朝時代から続く祭祀が、現在もかわらず行われています。
そう、ココは人々の祈りによって守り育まれてきた特別な場所。島全体が聖域とされている久高島には、他の離島とは雰囲気の異なる特別な時間が流れています。
そんな神の島「久高島」の不思議な魅力を探しに、のんびりレンタサイクルの旅へ出掛けてみませんか?
<もくじ>
1.知っておきたい久高島の基礎知識
2.レンタサイクルのを楽しむポイント
3.久高島でのマナー
4.所要時間別:レンタサイクルおすすめコース
4-1.【1時間コース】
4-2.【2時間コース】
4-3.【3時間コース】
5.久高島おすすめのお土産
6.久高島へのアクセス
7.まとめ
1.知っておきたい久高島の基礎知識
©OCVB
久高島は沖縄本島南部・斎場御嶽(せーふぁうたき)のある知念半島から東へ5kmほどの場所にあります。
島へ渡るための手段はフェリーのみ。自転車であれば端から端まで移動しても15分~20分ほど着いてしまう小さな島です。
島全体が聖域になっていて、各所に祈りを捧げたるための拝所や祭祀場が点在しています。
まずは、みどころスポットも含め、代表的な場所をいくつかご紹介します!
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■カベール岬(はびゃーん)
アマミキヨが降り立ったとされる場所。
目の前には久高島屈指の絶景が広がります。祈りを捧げる神聖な場所であることを忘れずに、静かに見学しましょう。
■フボー御嶽(うぷうがみ)
琉球7大御嶽(うたき)の1つ。
男子禁制として知られていますが、現在は女性も立入が禁止されています。
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■大里家・御殿庭・外間殿
島の行事が行われる大切な祭祀場。
集落からほど近い場所にありますが、行事中などは立入が禁止されることがあります。
■伊敷浜(イシキ浜)
海の彼方「ニライカナイ」から来た神様の船が停泊するといわれている浜。
歴代の琉球国王も訪れていた神聖な浜で、遊泳は禁止です。
■ロマンスロード
ロケーションが美しい遊歩道です。
景色を眺めながら休憩するのにはピッタリの東屋やベンチがあります。
■ウパーマ(星砂の浜)
久高島でイチバン長い浜です。
名前の通り「星の砂」がいます。お土産でおなじみの星の砂は、実は生き物。見つけても持ち帰ることはできないので注意。
2.レンタサイクルのを楽しむポイント
訪れたい場所が数多くある久高島での移動は自転車が便利。
フェリーが発着する徳仁港(とくじんこう)周辺にはレンタサイクル屋さんが3軒あります。
今回は港から坂を上った目の前にある「久高船待合所」で自転車を借りました。コチラはその名の通り、フェリーの待合所になっています。
コインロッカーやトイレも完備されているので、久高島散策の拠点としてもとっても便利。
コチラでは、いわゆるママチャリが1時間/300円~、電動自転車も1時間/500円~レンタルすることができます。
久高島は起伏が多いわけではありませんが、未舗装の場所も多くあるため、体力に自信のない人やのんびり島巡りをしたい人には電動自転車がおすすめ。
集落を抜けると商店や自動販売機はありませんので、出発前に飲み物を買うのを忘れずに!また、日陰になる場所も少ないので、日差し対策&熱中症対策も必須です。
3.久高島でのマナー
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繰り返しになりますが、久高島は島全体が「聖域」。
人々が生活し、守ってきた島に『お邪魔させていただく』という謙虚な気持ちを忘れないよう、出発前にマナーや注意事項を確認しておきましょう!
■狭い道や集落の中を通ります。自転車は安全運転第一!
■美しい景色をみると開放的な気分になりますが、大きな声や騒音は×。
■立入禁止・遊泳禁止・キャンプ禁止の場所があります。地図や看板をよく読みましょう。
■島の動植物・石などは持ち帰ることはできません。思い出はココロのアルバムへ。
■肌の露出は控えめに。水着で歩くなんて絶対ダメ!
※詳しいマナーや注意事項は、フェリー内で流れるビデオでも確認することができます。
また地図や看板にも記載されています。『なんとなく大丈夫かな?』はNG!
単独で巡るのが不安な人は、ガイドツアーをお願いする方が安心です。
■久高島ガイドツアー詳細:http://www.kudakajima.jp/taiken.html
4.所要時間別:レンタサイクルおすすめコース
さぁ、準備が整ったらさっそく出発です!
今回は所要時間別におすすめのコースをご紹介したいと思います♪
4-1.【1時間コース】
徳仁港出発
↓(約20分)
カベール岬:見学10分
↓(約5分)
フボー御嶽:見学5分
↓(約15分)
徳仁港到着
久高島の魅力を満喫するなら、見学だけで1時間30分はほしいトコロ。
でも『フェリーの時間やスケジュールの都合で1時間しか取れない!』という人におすすめのコースです。
4-2.【2時間コース】
徳仁港出発
↓(約20分)
カベール岬 :見学15分
↓(約5分)
ロマンスロード:見学20分
↓(約5分)
フボー御嶽 :見学5分
↓(約10分)
大里家・御殿庭:見学15分
↓(約10分)
徳仁港到着
久高島の中でも特に有名な拝所を巡るコース。休憩しながら余裕を持って見学することができます!
4-3.【3時間コース】
徳仁港出発
↓(約10分)
大里家・御殿庭:見学15分
↓(約5分)
外間殿 :見学5分
↓(約10分)
フボー御嶽 :見学5分
↓(約5分)
カベール岬 :見学15分
↓(約5分)
ロマンスロード:見学20分
↓(約10分)
ウパーマ :見学10分
↓(約15分)
伊敷浜 :見学20分
↓(約15分)
徳仁港到着
聖地を巡りながら、のんびりと島の空気を感じることができるコース。
はるか遠くのニライカナイに想いを馳せ、海を眺めるのも贅沢な時間です。
ご紹介したおすすめコースは時間に余裕を持って見学するためのコースです。
特に初めて行く場合は、集落の中で迷ってしまったり、目的地がすぐ見つけられなかったりします。
また未舗装の道も多々あるので、自分でコースを決めるときは街中で乗る自転車よりも時間が掛かることを想定しておきましょう!
5.久高島おすすめのお土産
旅の締めくくりはやっぱりお土産!
今回レンタサイクルでお世話になった「久高船待合所」では、久高島ならではのお土産を購入することができます♪
魔除けに使われているという塩「破魔真塩(はまます)」が入ったお守りや、島ラッキョウ、そして久高島名物の「イラブー(うみへび)」などなど、気になるアイテムがいっぱいです。
6.久高島へのアクセス
久高島へは本島南部・南城市にある「安座真港(あざまこう)」からフェリーを使います。
【那覇空港から安座真港】
■車でのアクセス
那覇空港から那覇空港自動車道で南風原北ICまで。国道329号線を経由して国道331号線へ。所要時間:約50分。
■バスでのアクセス
那覇バスターミナルから38番/志喜屋線で「あざまサンサンビーチ入口」下車。港まで徒歩5分。運賃:780円
※バスは本数が限られるため、時間をチェックするのが◎。
【フェリー運賃】
安座真港―久高島(徳仁港)の運行は、フェリー・高速船あわせて1日6往復しています。
出発時に往復切符を購入するほうがおトク。
■高速船ニューくだか
所要時間:約15分
運 賃:大人片道/760円、往復/1,460円
小人片道/390円、往復/750円
■フェリーくだか
所要時間:約20分
運 賃:大人片道/670円、往復/1,280円
小人片道/340円、往復/650円
※運賃はどちらも中学生以上は大人料金。5才までは大人1人につき1人無料。
所要時間にはそれほど差がないので、スケジュールによって出発時間を決めても大丈夫。
運行時間・運行状況は下記の久高海運HPから確認できます。
【久高海運(フェリー)】
■ホームページ:http://kudakakaiun.web.fc2.com/
また久高島の「徳仁港」にはトイレなどの設備がありません。港周辺では「久高船待合所」にあるのみ。
島内の公共トイレは「外間殿」「久高島宿泊交流館」にあるのみで、集落を抜けるとトイレはありませんのでご注意を。
7.まとめ
神の島「久高島」には守らなければいけない約束事が多く、観光地化された便利な場所でもありません。
でもそれは、はるか昔から島の人々が大切に守り続けてきたものを、この先も守っていくために必要なこと。
心地よい風がやさしく迎え入れてくれる神の島へ―――沖縄が育んできた「大切なもの」は、きっとアナタにも不思議なパワーを与えてくれるはずです。