沖縄をとことん満喫したいなら、離島トリップが最適です。
「これぞ沖縄!琉球!」という町並みや、(ありきたりな表現ですが)夢のような美しさの海・緑・星空が楽しめます。
でも、離島に興味をもっても、ちょっと不安になる方もいらっしゃるでしょう。
どうやって行けばいいの?
どんな場所なの?
時間や旅費はどれくらいかかるの?などなど……
そんな離島ビギナーにとって、石垣島は強い味方!
石垣島離島ターミナルからは毎日何便もの離島往復船がでていて、とっても手軽に離島めぐりが楽しめるんです。
<目次>【1】3分でわかる離島めぐりの基本 【1-1】行けるのは八重山諸島の9島 【1-2】アクセス――基本的にどれも日帰り可能だが、一泊推奨の島も 【1-3】「石垣島離島ターミナル」が玄関口 【2】どの島へ行くか考えよう! 【3】モデルコース 【4】おすすめツアー・体験レポート 【最後に】離島周遊は季節選びも重要 |
【1】3分でわかる離島めぐりの基本
離島めぐりビギナーの方に向けて、まずは最初に頭に入れておきたい基本4つをまとめました。
【1-1】行けるのは八重山諸島の9島
石垣島は、美しい島々からなる「八重山諸島」の中心的な島。ここからは9つの島に渡ることができます。
※クリックすると、各島を詳しく紹介した記事へ移動
西表島(いりおもてじま)
由布島(ゆふじま)
竹富島(たけとみじま)
小浜島(こはまじま)
黒島(くろしま)
波照間島(はてるまじま)
鳩間島(はとまじま)
新城島(あらぐすくじま)/別名:パナリ島
与那国島
新城島は、上地島(かみぢじま)と下地島(しもぢじま)の総称なので、厳密には10島ともいえます。(この2島間は、干潮時に歩いて渡ることが可能な地理)
【1-2】アクセス――基本的にどれも日帰り可能だが、一泊推奨の島も
西表島・竹富島・小浜島・黒島・波照間島・鳩間島
…毎日、定期船が出ています。
近距離の竹富島なら21往復(30分間隔!)もの便数があります。
ちなみに、石垣⇔各島だけでなく、各島間の移動航路もあります。
ただし、波照間島便は欠航が多いことで有名。
日本の有人島最南端の島で、外海に出るため波が荒れやすいのです。
「波照間島で一泊する予定が、帰りが欠航でもう一泊……」というケースも。
旅行最終日に組み込むと、帰れないというリスクがあります。
・由布島
…西表島から水牛車で渡ります。干潮時は歩いて渡ることもできるくらいの距離です。
・新城島
…日帰りツアーへの参加、もしくは島内唯一の民宿に宿泊予約をして、宿に船の手配をしてもらうことで行けます。観光客向け定期就航便はなく、日帰り訪問できません。
・与那国島
…飛行機かフェリーかを選べますが、おすすめは飛行機です。
飛行機はJALグループのJTAが運航しており、一日3往復。欠航はほぼ無く、フライト時間は30分ちょっとです。ただし、往復予約で安くとも合計1万4000円前後からと値が張ります。
安いのはフェリーで、片道3,550円・往復6,750円。ただ、フェリーは次のようなダイヤのため、日帰りできません。
石垣発 ⇒ 火・金曜日10:00
与那国発⇒水・土曜日10:00
フェリーは片道4時間少しかかり、かつ外海を渡るので、非常に酔いやすいこと、また欠航が多いことでも知られます。
(フェリーよなくにのウェブサイトでは次回の運航予定がアップされていますが、毎回わざわざ
「船酔いなどで嘔吐される場合はトイレの中に嘔吐専用が有りますので
便器、手洗いの場所などでの嘔吐はご遠慮下さい。」という注意文がついているほどです……)
事前予約はできず、当日欠航の発表がなければ、当日朝8時から9時半のあいだに購入します。(現金のみ・クレジットカード不可)
【1-3】「石垣島離島ターミナル」が玄関口
発着は、基本的に「石垣島離島ターミナル」です。(与那国島は例外で別の港施設)
新石垣島空港からバスで約40分。徒歩10分圏内に飲食店やホテルなど、市街地が広がり便利な立地です。
もし離島めぐりを中心とした石垣島滞在なら、周辺のホテルが便利です。
【2】どの島へ行くか考えよう!
離島と一口に言っても、海水浴に最適なビーチがあったり、マングローブ林が広がったり、のどかな放牧地がつづいたり……と、特徴がそれぞれ違います。
各島の特徴を見て、どこで・何がしたいか計画を練りましょう!
【2-1】西表島(いりおもてじま)
西表島の特徴を一言でいうと
・マングローブや亜熱帯植物が生い茂る、日本のジャングル!
・国内で12番目という広い面積、そのほとんどが森林
・バカンスというよりは、探検気分を味わいたい方におすすめ
西表島の主な楽しみ方
船でゆったりマングローブクルーズ
キャニオニング(滝つぼに飛び込んだり、川を泳いだり)
カヤックで川下り
密林探検
バラス島(西表島と鳩間島の間にある、サンゴだけでできた無人島)へのツアー
石垣島から西表島へのアクセス
直行便なら西表島・大原港まで約40分。竹富島経由便なら約50分。
通常料金大人(12歳以上)…片道1,570円、往復2,980円
西表島の特色
川の中で根を張りまっすぐに育つ、「マングローブ」で有名な緑の島。
八重山諸島はサンゴ礁が隆起した、平たんな島が多いのですが、西表島は逆。
島全体がほぼ山になっており、平地はほとんどありません。
山から川が流れ、海に流れ込んでおり、温暖な気候かつ「淡水と海水がまじりあう川」という条件下でしか育たないマングローブが数え切れないほど自生しています。
沖縄の大きな特徴である美しいビーチもありますが、西表島にきたからには、ここにしかない大自然を楽しんでいただきたいなと思います。
【2-2】由布島(ゆふじま)
由布島の特徴を一言でいうと
・西表島と浅瀬をはさんで隣の島
・アクセスは西表島からの水牛車!この移動自体が大きな観光ポイント
・島内にはチョウチョが飛び交う植物園が
由布島の主な楽しみ方
・植物園の見学
・西表島間の水牛車移動
(由布島観光=植物園の見学となっており、水牛車往復代と入園料がセットになっています)
石垣島から由布島へのアクセス
…まず西表島・大原港から「由布島水牛車乗り場」へ移動(路線バスで22分)。
乗り場から水牛車で渡ります。移動時間は15~25分ほど。
(潮位と、牛さんの気分次第で変動。気ままに立ち止まって休憩したり、トイレタイムしたり……)
その間、ガイドさんがお話しをしてくれたり、三線をつまびきながら沖縄民謡を聞かせてくれたりします。
通常料金大人(12歳以上)…
石垣島から西表島・大原港……片道1,570円、往復2,980円、片道は直行便で40分
大原港から「由布島水牛車乗り場」…路線バスで220円
「由布島水牛車乗り場」から由布島…往復1,400円(入園料込)
※干潮時は、水牛車に乗らず浅瀬を徒歩で渡れば、入園料大人600円のみで観光することも可能です。が、せっかくの珍しい体験ですし、服もぐしょぐしょになるので、水牛車往復をお勧めします。
由布島の特色
西表島の川から流れた砂でできた、周囲2kmの小さな島。
この成り立ちからもわかるように、西表島⇔由布島は目と鼻の先の距離です。
干潮時は歩いて渡れるほどの浅瀬で、かつては由布島の住人は、西表島で農業をして夜は由布島に帰る、という生活をしていました。
今は、観光客を乗せた水牛車が、両島のあいだをたえず行き来しています。
由布島は、島全体が「亜熱帯植物園」となっています。
本州ではまず見かけない植物、飛び交うチョウチョ、池でのんびり休む水牛の親子……派手ではないけれど、一つ一つが珍しさでいっぱいの園です。
この植物園の成り立ちには、ある感動のストーリーが。
かつては100名ほど暮らしていた島ですが、昭和44年の大型台風で島が水没。これを機に、ほとんどの人が島を出て行っていました。
わずかに残った住民の一人が、西表正治おじぃ。彼は、「いつかみんなに帰ってきてほしい」と願っていました。
そうして移した行動が、奥さんと一緒に、「この島を、南国の楽園に」と、ヤシの木をコツコツと植え始めること。
そんな姿に心打たれた人が一人、また一人と手伝いはじめ、10年もの歳月に数多のヤシが育っていきます。
そうして緑豊かな島となった由布島。昭和56年に、南国の楽園を体験できる、「亜熱帯植物園」が開園。
おじぃのアイデアから生まれた、「島と島とを水牛車に揺られて渡る」という非日常体験も加わり、今では八重山諸島の定番観光地に。おじぃが夢見た楽園へ、今日も多くの人が集っています。
【2-3】竹富島(たけとみじま)
竹富島の特徴を一言でいうと
・「これぞ琉球」という昔ながらの景観が大人気
・美しいコンドイビーチは泳ぐのにピッタリ!
・星の砂がみつかる浜辺、島内をめぐる水牛車など丸一日遊べる
竹富島の主な楽しみ方
・水牛車に揺られて集落観光
・レンタサイクルで島内散策
・海水浴
・星の砂探し
石垣島から竹富島へのアクセス
定期船で10~15分
通常料金大人(12歳以上)…片道600円、往復1,150円
竹富島について
もし初めての離島めぐりで、一つだけ島をお勧めしてほしいと言われたら、おそらく多くの人が名前を挙げる人気の島。
年間50万人もの人が訪れます。
人気の理由は、なんといってもこの景観のよさ。
島内をゆったり巡る水牛車は、この島の定番です。
水牛車とレンタサイクルがセットになっているプランが人気。
ちょっと坂もありますが、特に足腰に不安さえなければ問題ない範囲です。
島内で配られているマップ片手に、島内の名所をグルッと周りましょう。
竹富島のいいところとして、石垣島からの船便が30分間隔で運行している点が挙げられます。
一日で複数の島を回る場合、一番最後に予定しておけば、多少スケジュールが押しても最後で調整しやすいでしょう。
【2-4】小浜島(こはまじま)
小浜島の特徴を一言でいうと
・「ちゅらさん」の舞台として有名
・どこまでも続くサトウキビ畑や牛の放牧地など、のどかな景観が癒され度◎
・八重山諸島の真ん中に位置。島の中央の大岳(最高標高99m)に登れば島々を一望
小浜島の主な楽しみ方
・レンタルバイクや観光バスツアーでの島内観光
・「ちゅらさん」ロケ地めぐり
・天然ビーチで海水浴、シュノーケリング
・大型リゾート施設に滞在してゴルフやスパ体験
石垣島から小浜島へのアクセス
定期船で25~30分※直行便の場合。竹富島経由便は約40分
通常料金大人(12歳以上)…片道1,060円、往復2,020円
小浜島の特色
NHK朝の連続ドラマ「ちゅらさん」のロケ地として知られる小浜島。
とにかく”のどか”という言葉がぴったりな、穏やかな島です。
ドラマを見たことがない方も、行けば暖かいホームドラマの舞台に選ばれた理由がわかると思います。
ドラマファンの方には、やはりロケ地めぐりが人気。
手軽に楽しむなら、バスツアーに参加するのが一番です。解説つきで、見どころをばっちり抑えられます。
(詳しくはあとでレポートしますね!)
個人で島を周るなら、足をレンタルしましょう。港で借りられます。
(けっこうアップダウンがあるので、車かバイクがお勧め!)
島内は、観光以外に農業・酪農・漁業が産業の中心。
沖縄というと「海」というイメージが強いですが、広々としたサトウキビ畑や牧草地がつづく姿もまた、沖縄ならではです。
リゾート地としても発展しており、「はいむるぶし」および「南西楽園小浜島リゾート&スパ ニラカナイ」が営業中。
こちらに泊まれば、快適なリゾートライフを楽しめます。
【2-5】黒島(くろしま)
黒島の特徴を一言でいうと
・島民の10倍以上もの牛さんが住む!?酪農中心の島
・サンゴ礁からできた平坦な島
・周囲は日本国内最大のサンゴ礁海域!熱帯魚の楽園
黒島の主な楽しみ方
・シュノーケリング(自然のままのビーチは、日本一の美しさという人もいるくらい!)
・レンタサイクルorバイクでお散歩
石垣島から黒島へのアクセス
定期船で25~30分
通常料金大人(12歳以上)…片道1,150円、往復2,190円
黒島について
サンゴ礁が隆起してできた、小さな酪農の島。
将来の黒毛和牛が多数飼育されており、どこまでものどかな景色が広がります。
交番ナシ、レンタカーやバスやタクシーといった交通手段もナシ。
黒島港からすぐのショップで借りられる、レンタサイクルかレンタバイクが観光客の移動手段です。
川がなくなだらかな地形で、自転車に乗れば(ちょっとしんどいですが)島内一周1時間ほど。
上空から見るとハートの形をしていることから、ついた呼び名が「ハートアイランド」。
……といっても、アクセス手段は船のみ。その姿をみることはなかなかできませんが、なんだかロマンチックですね。
【2-6】波照間島(はてるまじま)
波照間島の特徴を一言でいうと
・日本最南端の碑がある、南の果て!
・「一生忘れられない」という人多数!涙が出るほど美しい海はハテルマブルーとして有名
・88の星座のうち84が観測できる、天体観測にもぴったりの環境
・難点は、アクセス。激しく荒れる外海を通るため、欠航は日常茶飯事……
波照間島の主な楽しみ方
・島内観光(最南端の碑、ニシ浜、天文台……)
・シュノーケリング
・天体観測
石垣島から波照間島へのアクセス
定期船で60~70分(西表島・大原港経由の場合は約80分)
通常料金大人(12歳以上)…片道3,090円、往復5,870円
波照間島について
人気は高いが行った人は意外と少ない、日本の有人島最南端。
驚きの透明度でかがやくニシ浜や、最南端の碑、満天の星空など、見どころは盛沢山。
また、「最南端まで来たぞ!」という達成感も大きいです。
ただ、外海に出るため、他の離島とは船の揺れが段違い。
酔う人続出です。
それでも船が出れば良いほうで、冬には欠航率30%超え。
ダイヤは一日3往復ですが、「午前の便で来たが、午後の最終便が欠航で帰れない」なんて事態も。
一泊することがお勧めですし、帰りの便が欠航になったときも考慮して旅程を組む必要があります。
【2-7】鳩間島(はとまじま)
鳩間島の特徴を一言でいうと
・ドラマ「瑠璃の島」で一躍注目されるようになった島
・観光地化されていない、素朴さが味
・周辺のサンゴ礁は見事!
鳩間島の主な楽しみ方
・シュノーケルやダイビング
・散策して素朴な風景を楽しむ
・バラス島(西表島と鳩間島の間にある、サンゴだけでできた無人島)へのツアー
石垣島から鳩間島へのアクセス
定期船で40~45分(西表島・上原港経由の場合は約70分)
通常料金大人(12歳以上)…片道2,060円、往復3,910円
鳩間島について
徒歩でも一時間ほどで周れる、小さく素朴な島。一番高いところで標高33mちょっとと、なだらかな地形です。
サンゴが隆起してできた島で、周辺は美しいサンゴ礁、そしてコバルトの海に囲まれています。
年間の観光客数は7,000名前後、人口は約50名ほど。他の八重山諸島にくらべ、まだまだ観光地化されておらず、「遠くに来た」という気分を味わえます。
ただ、外海に出ることから船は揺れやすく、欠航率も高め。タイトスケジュールに組み込むなら注意が必要です。
【2-8】新城島について
新城島の特徴を一言でいうと
・人口20名弱
・定期便なし
・神聖な「御嶽」が多数あり、これらは立ち入り禁止
・島全体が西表石垣国立公園に指定
・二つの島がリーフ(サンゴ)でつながっており、豊かな海が周囲を囲む
新城島の主な楽しみ方
・シュノーケリング
石垣島から新城島へのアクセス
新城島は、島民以外が行くには、
(1)宿泊予約をして宿から船を手配してもらう (2) 日帰りツアーに申し込む
新城島について
神秘的な人魚伝説が残り、聖域「御嶽」が小さな土地にいくつも存在する島。
年間の観光客数は3,000名弱、定期船の運航無しと、沖縄通でも未踏の人が多い場所です。
携帯電話はほぼ通じません。神聖な、立ち入り禁止の場所も多数。祭事も録音・録画・スケッチ禁止。
どこか神秘のベールに包まれた存在ですが、日帰りツアーに申し込めば、その美しい姿を楽しむことができます。
【2-9】与那国島
与那国島の特徴を一言でいうと
・海底遺跡で有名!
・島内には馬が多く育ち、独特の雰囲気が
・船のほか、飛行機でも上陸可能
与那国島の主な楽しみ方
・ダイビング、シュノーケリング
・島内観光
石垣島から与那国島へのアクセス
…飛行機は1日4本前後の運行があり、あわただしいものの日帰りも可能。
船の場合、与那国島だけは離島ターミナルではなく「フェリーターミナル」からの出発です。こちらは片道週2本で、日帰り往復はできません。
また、片道4時間もかかり、よほど安さ優先でなければ飛行機がお勧めです。
【3】モデルコース
お目当ての島が決まったら、次はどうやって行くか!あなたは、あなたはどのパターンでしょうか。
「1日1~2島だけでいいから、じっくりゆっくり訪れたい」
「時間はないけど、とにかくたくさんの島を周りたい」
「3日以上かけて、全島制覇したい」
【3-1】1日1~2島だけでいいから、じっくりゆっくり訪れたい
どの島も、基本的に日帰り可能なので、「1日1~2島」は問題なく可能です。
そもそも黒島・鳩間島・与那国島は、石垣島以外の島との航路がないこと、便数が少ないことから、1日1島しか周れません。.
(なお与那国島にいたっては、日帰りなら飛行機利用となり、かなり自由時間が少ない旅程となります)
(頑張れば、朝からいずれかの島へ行って、昼過ぎに石垣島へ戻り、昼過ぎから夕刻は西表島・竹富島……というスケジュールも可能ですが、移動時間が多くなかなかハード)
■2日以上あるなら、違うタイプの島を組み合わせよう
町並みがキレイでサイクリングに適した竹富島。
マングローブクルーズやキャニオリングなど、ジャングルならではの体験ができる西表島。
牛さんだらけでのどかな黒島。
神秘的なスポットが多くて人は少なく、海がきれいな新城島――
離島ごとの特徴をとらえて、その日のテーマを決めましょう。
【3-2】「時間はないけど、とにかくたくさんの島を周りたい」
【西表島】+西表島の対岸にある【由布島】・西表島および小浜島から船が出ている【竹富島】は、石垣島に戻らずして周ることができるので、簡単に制覇できます。
これらはできるだけ一気に周って、2日以上あるなら他の島を1日かけて訪れていきましょう。
複数の島を1日で周りたいなら、ツアーへの参加がお勧めです。
ツアーの場合、島についてからの送迎や島内観光バスツアー、昼食、離島から離島への移動などがセットになっており、見どころをだいたい抑えられるようスケジューリングされています。
また、個人だと各離島に着いてからの移動方法を考える必要がありますが、ツアーなら観光バスが用意されており、時間を無駄にしません。
参考スケジュール…西表島・由布島・竹富島3島周遊コース(平田観光株式会社)
8:10 石垣港離島ターミナル内 平田観光事務所集合 8:30 石垣港発 ▼▼ 西表島 仲間川マングローブクルーズ(約65分) ▼▼ 水牛車にて海を渡って、、、 ▼▼ 由布島 昼食・フリータイム(約60分) ▼▼ 水牛車で西表島に戻る ▼▼ 竹富島 フリータイム ▼▼ 17:00頃 石垣島着 |
【3日以上あるのなら】フリーパス乗船券で離島マスターに
時間はたっぷりある・旅費を抑えたい・自由に気ままに行動したい……
そんな方にはフリーパスがお勧め!
石垣島からの離島便を運航している「安永観光」がフリーパスを発行しています。
・「安栄観光」
時刻表をチェックして、一日に何か所も周るのもよし、気に入った島があったら予定より後の便で帰ってもよし。
コスト面のお得さも大切ですが、自由に島めぐりできる楽しさを、ぜひ満喫してください。
【4】おすすめツアー・体験レポート
どんな場所に行けるのか、王道といえる4島のレポートをお送りします。
【4-1】西表島・小浜島・由布島の3島めぐりツアー
今回参加したのは、こちらのツアーです。
<主催:安栄観光>
西表島&由布島&小浜島 ゆったり3島周遊りコース/昼食付き 石垣島/8:30発
※ツアー内容は公開当時のもので、現在とは異なります。※
旅の始まりは港から!さっそくホテルから離島ターミナルへ向かいます。
(船酔いしやすい方は、朝食を食べ過ぎないのがコツ!)
石垣港発 8:30発
安栄観光さんのカウンターで受付をして、
出発時刻になったら、館内アナウンスで聞いた乗り場へ。
船に乗って、8:30出発!
ぐんぐんスピードを上げる船。
船酔いしやすい私は、最初こその勢いを楽しんでいましたが……なかなか揺れる!正直こわい!
ジェットコースターのような、ゾクッとくる浮遊感に、ひたすら耐えました。(という訳で船中の写真なし……)
高速船にて約40分~大原港着~仲間川ボート乗場へ
9:05ごろ、西表島の大原港に到着です。
離党ならではの静けさと、後ろに生い茂る緑とでワクワク!
このコース、3つの島を周るので、時間管理がとっても重要。
下船と同時にガイドさんたちが「○○コースの方こちらですー!」と、ツアー参加者たちをテキパキ集めてくれました。
そしてすぐ、迎えに来てくれていたバスにて、仲間川ボート乗場へ。
島内の移動がスムーズなのは、個人旅行でなくツアー参加にしたメリットの一つですね。
(個人で移動する場合、タクシーか、バスか、アクティビティを申し込んでいるならその送迎か)
仲間川マングローブクルーズ(約65分)
バスで移動すること10分ちょっと。仲間川に到着し、クルーズ船へ!
このときの船は72名定員。(船内トイレもあります)
残念ながら雨天だったのですが、これはこれで秘境感がある、と前向きにとらえます。
この根っこがむき出しで川に浸かっているようなのが、有名なマングローブ。
ガイドさんが、地理や植物について解説してくれます。
なんでも、海水と淡水が絶妙なバランスで混じりあうところにしか、マングローブは生息しないのだそう。(海漂林とも呼ばれます)
つまり、気候が温暖で、海がキレイでも、西表島のような大きな島があって、悠々と流れる川がなければ、こんなマングローブ林にはならないのですね。
日本でみられるマングローブは全7種。種子島といくつかの沖縄離島に生息していますが、7種ぜんぶそろっているのはここだけ!
「仲間川天然保護区域」として国の天然記念物に指定されています。
さて、20分ほど川を進むと、船着き場で停まります。
ガイドさんについていくと……なんだこりゃ!
日本で一番大きいと言われる「サキシマスオウノキ(先島蘇芳木)」とご対面です。
一般に木の根といえば、ニュルニュルと伸びた形ですが、こちらは「板根」。
帯が広がるような根がなんとも不思議です。樹齢300~400年ほどとのこと。すごい!
仲間川ボート乗場へ戻り、バスにて美原へ移動(約30分)
約一時間のグルーズを経て、ふたたびバス移動。
着いた先は美原の水牛車乗り場です!
大勢の水牛さんたちがスタンバイしています。
海を隔てて目の前にあるのが、これから向かう由布島です。
干潟を水牛車にて約15分
さっそく案内された水牛車へ乗り込み、ザッバザッバと音を立てて一同は海の中へ。
案内人さんが、水牛さんをときに叱咤激励しつつ、車は進みます。
沖縄民謡の弾き語りをしてくれたり、これから向かう由布島について話してくれたり。
約15分の旅はあっという間でした。
由布島植物園見学(約25分)
由布島は、島全体が植物園になっています。
まずはレイをかけてもらって記念撮影!
ちょっとピックリしましたが、旅の気分が盛り上がったのは確かです。
さて、ここでの滞在時間は約25分とわずか。
ザクザクと中を見て回ります。
ジェラートや昼食を楽しめるコーナーがあります。
ただ、私たちはゆっくりできないのでスルー。うーん、これはいつか個人旅でも来てみたいな。
マンタ浜という名所もあるのですが、これも次回のお楽しみにします。
私が訪れたときは12月。
本州ではそろそろ雪が降るかも、という季節ですが、ここは南の楽園。
色鮮やかな花に、そこここで蝶々が舞い、「あぁ遠くへ来たんだなあ」と実感しました。
水牛さんたちのプライベートタイムもちょっと拝見。のーーーんびりしています。
彼らのグッズは由布島の定番お土産!
干潟を水牛車にて約15分
水牛さんは30分間隔での運航。
再び後ろに乗せてもらって、西表島へ戻ります。
だんだん遠ざかる由布島がなんだか切ない!
美原からバスにて約30分、大原港へ
▼▼
12:30大原港発の高速船にて約30分~小浜港へ
西表島&由布島に別れを告げて、再び高速船に乗って次は小浜島へ!
約30分の高速船移動。
慣れてきたのか、海が穏やかだったのか、今度はちょっと安心して乗っていられました。
送迎車にて約7分~レストラン(昼食)
大型リゾートホテル「はいむるぶし」へ。
高級リゾートホテルであるこちら。
全体的にラグジュアリー感たっぷりで、庶民な私はちょっとうれしい。
レストランへ通されて、沖縄らしい食材たっぷりのお弁当をいただきます。
小食の人はちょっと大変かも、というくらい、しっかりボリューム!おかずの種類が多いので、飽きずに最後までおいしく頂けました。
さて、食事後は、つかの間の休憩タイムです。
ここまで、けっこう駆け足で次から次へと観光してきたので、なんだかホッ。
「はいむるぶし」内には、水牛さんが暮らす”水牛池”、
そして、ヤギさんカメさんアヒルさんが暮らす”ふれあい牧場”があります。
お子さんが一緒だったら喜んでくれそう!(お子さんによっては怖がっちゃうかもですが……)
マイクロバスにて島内観光(約30分)
さて、トイレ休憩もすませて再びバスへ。
シュガーロード、ドラマ「ちゅらさん」の主人公たちの家、牧草地、西端にある港……小浜島の名所を一気に車窓見学です!
サトウキビ畑(=シュガー)の中をまっすぐに続く道が、有名なシュガーロード。
ですが最近は、サトウキビより牧草の栽培のほうが多くなってきたのだとか。
そんな島の変化も含め、ガイドさんがずーっといろんな小浜島トークをしてくれます。
そうして14:15ごろ、東端の港へ期間。
朝から始まったこの旅も、もうすぐゴールです。
小浜港14:40発~船にて約40分~石垣港へ
20分ほど出港まで時間があったので、トイレ休憩をすませたり、海をながめたり。
さて、最後の船旅です。
曇っていても、高速船の中からでもわかる、この海の透明度!
石垣港15:05頃到着
途中、竹富島を経由し、船は石垣港へたどり着きました。
スムーズに進んだのか、思ったより早い帰還。
石垣港離島ターミナルへ戻ると、具志堅さんの銅像が修学旅行生に大人気!
離島ターミナルの中に入ると、八重山諸島の中でも、いかにこの石垣島が都会(?)か実感します。
人の数、ターミナルの大きさが段違い。
帰ってきたなあと感じました。
朝8時過ぎに港へ来て、約7時間の旅。
そんなに時間がたったんだ、とちょっとびっくり。とにかく次から次へと新しい体験で、あっという間の3島周遊でした!
【4-2】竹富島 日帰りツアー
石垣島から船で10分ほど、便数も多くアクセス至便な竹富島。
定番の水牛車やレンタサイクルは満車になることもしばしば。
もし「海が入れる」期間中に来島するならば、ツアーで事前予約をしておくのがおすすめです。
出発は、石垣港発8:30/9:30/10:30より選択可能。
到着後水牛車に乗車したら、レンタサイクルでフリータイムです。
復路は”最終便以外”選択可能。マックスの滞在時間は7時間ほど。
名所を回りながら、のんびりランチして、カフェしてちょうどいい位♪
海遊びを楽しみたいならコンドイ浜がいちおし!
ちょっと休憩ならパーラーぱいぬ島のかき氷。いろんなフレーバーがありますよ。
オープンエアなので夏場は少々暑いですが、これぞ夏らしさってもんですよね!
絵になる風景が多いので、ふらり当てもなく探訪するのが楽しいですよ!
【最後に】離島周遊は季節選びも重要
旅行において、天気は非常に気になる項目です。
もちろん晴天が一番。
ただ、離島めぐりの場合、「観光はできる天気だけれど、船が出ないor大揺れ」という心配もあります。
大雨時はもちろん、風が強くて波が高く運休、といったケースが多々。
そうすると、その日の予定はオールキャンセルです。
離島で宿泊予定でしたら、「急いで石垣島内のホテルを探さないと!」というケースもありえます。
これが土日や、夏休み期間だと宿探しは難航し、「苦労したことが旅の思い出」状態に。
外海に出る与那国島・黒島・波照間島への船便は、特に運休リスクが高い路線です。
冬の波照間島は、1/3の確率で運休になる、という話もあります。
これらの島へ確実に行きたいなら、海が荒れにくい温暖な、かつ台風が少ない季節がよいでしょう。
一方、石垣島から近く航路が荒れにくい島、特に便数が多い竹富島・西表島は、多少の雨でも訪問可能です。
その点では、冬は台風・雨リスクが低く、泳ぐことが目的でなければねらい目の季節といえるでしょう。
ただ、どの月でも、全路線運休ゼロということは残念ながらありえません。
離島に行く予定のときは、2~3日前から天気予報を特に注意しておき、万一のときは石垣島内で何をして過ごすか、対案をたてておくとよいでしょう。
いずれにしても、行けるチャンスがあるなら、離島めぐりはぜひチャレンジしてほしいところ。
ここでしか体験できない、旅の醍醐味が一生の思い出になりますよ。
「八重山諸島を全部制覇」なんて目標も素敵です!