「ひめゆりの塔」ってどんなところ?訪れて向き合いたい沖縄の歴史

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公開日:2018/4/26

ひめゆりの塔「ひめゆりの塔」と聞くと、みなさんどのような印象をお持ちになりますか?

戦争にまつわる場所、行くのにちょっと勇気のいる場所、怖い場所。
歴史の授業をはじめ、映画や書籍、漫画の題材として取り上げられて、様々なイメージをお持ちかと思います。

頭の隅で気になっているけど、訪れるタイミングがなかった方もいるはず。
今回はそんな「ひめゆりの塔」に訪問。教科書では知りえない、沖縄の歴史について学んできました。

<目次>
1. 「ひめゆりの塔」ってこんなところ
2. あわせて訪るべき周辺スポット
3. おわりに-基本情報-

1. 「ひめゆりの塔」ってこんなところ

ひめゆりの塔第二次世界大戦中、唯一国内で地上戦が繰り広げられた沖縄では迫りくる米軍の攻撃によって多くの人が命を落としました。

そんな尊い命をまつわる場所が、県内にはいくつかあります。今回ご紹介する「ひめゆりの塔」もその内のひとつ。

当時沖縄師範学校と沖縄県立第一高等女学校に通っていた、女学生222名と彼女らの教師18名の総勢240名。

彼女たちが沖縄陸軍病院に動員され、負傷兵の治療に尽力を注いだのが「ひめゆり学徒隊」。その名にちなんで慰霊碑「ひめゆりの塔」が建立されました。

「ひめゆりの塔」が位置するのは、那覇市から車で約30分の糸満。
敷地には石碑があるひめゆりの塔と平和祈念資料館の2つのエリアに分かれていて、歴史的側面から当時の状況を知ることができます。ひめゆりの塔訪れたのは、3月下旬。平日にも関わらず想像以上に多くの方がいました。
入口には献花販売店があって、一束200円で販売。筆者も購入してみましたよ。

公園の随所に配置された石碑。
穏やかな雰囲気が感じられ、ここでかつて戦火が激しかったことなど想像がつきません。ひめゆりの塔そして奥に進むと現れるのが、「ひめゆりの塔」。
献花台の奥に映っている岩は「ガマ」と呼ばれる自然でできた防空壕で、じっさいに使われていたものです。

米軍の攻撃によって、中にいた96人のうち87人もの方が命を落としました。ひめゆりの塔白くて四角いものが犠牲者の名前が刻まれた慰霊碑で、その右手前にある高さわずか数十センチの石が「ひめゆりの塔」。
先ほど買った花束もこちらで献花し、黙祷しました。

千羽鶴も全国から寄せられ、多くの人が足を運んでいることが分かります。

「ひめゆりの塔」を抜けると、そのすぐ左手に現れるのが「平和祈念資料館」。入り口で入場券(大人310円/1人)を購入して入館。
ここから先は一切撮影禁止です。ひめゆりの塔展示室は全部で6つあり、花畑のある庭を中心にぐるりと回るような構造。見学ルートは時系列です。

6つある展示室の中でも特に衝撃的だったのが、「ひめゆりの戦場」を呼ばれた第2展示室。

病院壕のジオラマや元ひめゆり学徒生存者の証言VTRが流れ、ひめゆり学徒がじっさいに看護要員として配置された後の様子が分かります。
時間がなくてもここはしっかりとご覧いただきたいブースです。

また第6展示室である「鎮魂」も忘れがたいところ。壁面には亡くなった全227名の遺影がかかげられ、一人ひとりの生きた証。
冒頭でご紹介したひめゆりの塔のガマが実物大で再現され、下から見上げて避難生活を送っていた当時者の気分を感じられます。

全展示室を見て回ると最後に現れるのは「回想」。紙とペンが用意され、これまでの展示を振り返りながら各々の思いをつづるブース。
老若男女問わず多くの方がつづってらっしゃるのが印象的でした、それだけこれまでの展示が心に刺さるものだったのでしょう。

「ひめゆりの塔」すぐ隣にはレストラン兼体験ものができる「ひめゆり会館」があり、見学後にお食事をいただくことも可能。
お土産コーナー・レストラン・沖縄伝統体験3つのブースが設けられているので、お帰りの際に立ち寄ってみても良いかもしれません。

2. あわせて訪れたい周辺スポット

「ひめゆりの塔」がある沖縄南部の摩文仁エリアは、沖縄の中でも特に戦火が激しかった場所。
随所にこうした戦争の記録が残された場所があります。以下では、「ひめゆりの塔」と合わせて訪れていただきたい周辺スポットをご紹介します。

①平和祈念公園
「ひめゆりの塔」から車で約10分の場所に位置する「平和祈念公園」。
こちらも「ひめゆりの塔」と同じく戦争の歴史を語り継ぎ、戦没者を追悼するために整備されました。

公園内は沖縄県平和祈念資料館・平和の礎・沖縄平和祈念堂・霊域の全4つのエリアに分かれています。
「ひめゆりの塔」の流れで見学するなら、「沖縄県平和資料祈念館」と「平和の礎(いしじ)」は見ておきたいところ。

「沖縄県平和資料祈念館」は5つの展示室に分かれ、沖縄目線で見た戦争の記録が残されています。
じっさいに使われたミサイル弾なども展示され、当時のリアルな様子が伝わってきます。

平和の礎には、国籍・軍人・民間人の区別なく沖縄戦で亡くなった24万人もの名前が刻印。ひとりひとりの命の重みが改めて感じられるはずです。

敷地面積40ヘクタール、東京ドーム8.5個分もの広さを誇る「平和祈念公園」。
公園内には園内バスが通っているので、上手に活用してくださいね。

②旧海軍司令部壕
旧海軍司令部壕 慰霊塔「ひめゆりの塔」から車で30分弱の場所に位置する「旧海軍司令部壕」は、日本海軍設営隊の手によって掘られた長さ450mに渡る壕。
今ではその2/3の300mが修復され、じっさいに中に入って見学可能です。

敷地内にあるのは「旧海軍司令部壕資料館」と「旧海軍司令壕」。

「旧海軍司令壕」は使われていた壕にそのまま入ることができ、まるで当時にタイムスリップしたかのよう。

壕が深くなるにつれて変わっていく周りの空気が感じられます、こんな狭い空間に最大で4,000人もの兵士が避難していたのだそうです。旧海軍司令部壕 階段幕僚室では当時の幕僚が手榴弾で自決した跡がくっきり残り、壕を出る頃には複雑な気持ちが入り混じった感じになるかもしれません。

それでも日本人として一度は見ておく必要がある、そんな場所と感じました。

3. おわりに-基本情報-

ひめゆりの塔【献花の花束-ひめゆりの塔にて-】

今でこそ観光都市として発展した沖縄ですが、そう遠くない昔ここでは激しい戦争が繰り広げられていたのは皆さんもご存知のはず。

平和が当たり前となった今、“あえて”このような場所を訪れることによってこの当たり前の日々に感謝することができるのかもしれません。

頭の片隅に少しでも「ひめゆりの塔」がある方、ぜひ次回の来沖の際に訪問してみませんか?
改めて平和であることのありがたみ、そしてそれまでの道のりに感謝することができるでしょう。

施設情報
【住所】〒901-0344 沖縄県 糸満市字伊原671-1
【営業時間】9:00~17:30(最終入館17:00)
【定休日】年中無休
【TEL】098-997-2100
【平和祈念資料館・入場料】大人:310円 中・高校生:210円 小学生:110円
【駐車場】200台
【HP】http://www.himeyuri.or.jp/top.html

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