備瀬のワルミ、別名ワルミバンタ。
ワルミは割れ目、バンタは崖を意味し、その名の通り、切り立った崖の割れ目が細い一筋の道となり、その先には青い海と空に続いています。
かつてはワルミに関する情報も乏しく、入り口も大変分かりにくいことから、辿り着けずに途中であきらめてしまう人も少なくなかったそう。
また満潮時には崖の割れ目部分にまで波が打ち寄せるため立ち入ることができず、泣く泣く引き返す人も。
なかなか人を寄せ付けないという理由から、今でも「呼ばれた人しか辿り着けない秘境」と呼ばれています。
今回は、この秘境「備瀬のワルミ」を目指し、レンタサイクルでのんびり冒険に繰り出しました。
※備瀬のワルミ閉鎖のお知らせ※
大変残念ながら、備瀬のワルミは2017年7月14日から閉鎖になり、再発の目途が立っておりません。
しかしこの美しさを皆様と共有したく、以下当時訪れた様子をそのままに残しております。
<目次>
1.備瀬のフクギ並木でレンタサイクルを借りる
2.いざ、備瀬のワルミへ向けて出発
3.到着!あの絶景を目の当たりに
さいごに
1. 備瀬のフクギ並木でレンタサイクルを借りる
備瀬のワルミは、観光スポットフクギ並木から約4km。頑張れば歩いても行ける距離ですが、天気もよかったのでレンタサイクルを利用して自転車で行くことにしました。
フクギ並木周辺には主に2つのレンタサイクル屋があります。
フクギ並木通りの入口すぐにある「並木レンタサイクル」と、少し奥に入った場所にある「一福茶屋」です。
筆者が今回お世話になったのは「一福茶屋」さん。
一福茶屋でレンタサイクルを借りた人は、特典としてワルミまでの特製マップがもらえますし、子供用自転車から電動アシスト付きまで自転車の種類も多くあります。また、ネットや電話で簡単に事前受付もできます。
店舗ではかき氷やたこ焼きなど軽食の販売もありました。
レンタサイクルのチケットは食べ物の注文と同じカウンターで。
「備瀬のワルミに行くだけなら1時間で十分ですよ」とお店の方。
今回はワルミだけではなく、周辺もまわってみたかったので2時間借りました。
一福茶屋レンタサイクル料金表
店舗のすぐ横に駐輪場があり、その中から自転車を選びます。
サドルの高さが合わない場合は、お店の方を呼べばすぐに調整してもらえますよ。
いただいた備瀬のガイドマップ。周辺の見どころがたくさん書かれています。
地図を片手にいざ出発!
2.いざ、備瀬のワルミへ向けて出発
お店の方からレクチャーを受けたものの、果たして無事に到着することはできるのでしょうか。
レンタサイクルを借りた一福茶屋から備瀬崎方向に自転車を走らせて3分もしない内に、最初の目印となる「レストラン岬」が見えてきました。
レストラン岬を過ぎた所にある十字路を左に曲がると、備瀬集落フクギ並木通り。
しかし今回の目的地備瀬のワルミは反対方向。右を向くと、親切に「ワルミ」の文字が書かれた看板がありました。
この看板の右奥には大きなガジュマルの木。
看板がなかった頃は、このガジュマルの木が目印だったそうです。
そしてこのガジュマルの木を過ぎると、畑が広がっていました。
ただひたすらまっすぐ。自転車をこぎ続けます。
途中から緩い坂道になっていて、少し息切れしてしまいました。
そして約3分ほどすると、Y字の分岐点に到達。よくみると、ここにもあの見覚えのある看板。
なんと紛らわしい。深く考えると逆に間違えそうです。
ここは左!ここまで来たらあともう少し。
ひとっこひとりいない道をひたすら5分ほどこぎ続けます。
ちゃんと道があっているのか不安を覚えはじめたころ、たくさんの車や自転車の気配。そしてあの見覚えのある看板!
ついに到着です!
筆者のようにレンタサイクルを借りてきていた先客がちらほら。お店の方がおっしゃっていた通り、ここまで迷わず10分ほどで到着することができました。
またレンタカーやタクシーで来ている、外国人観光客の方も数多く見かけました。
特別整備された駐車場はありませんが、普通車なら5台ほど駐車できそうなスペースがありました。
3.あの絶景を目の当たりに
さあ備瀬のワルミまでもう一歩、期待に胸がふくらみます。
いざ、備瀬のワルミに続く階段へ。
足場は岩だらけででこぼこになっているので、ヒールやビーチサンダルではなく歩きやすい運動靴で来られることをオススメします。
この先にビーチがあるなんて信じられないくらいジャングル感満載です。
ジャングルを歩くこと約1分、念願の備瀬のワルミに到着です!
崖の割れ目という名前の由来通り、高い崖の間から真っ青な空とエメラルドグリーンの海が見えます。
ここまで来るのにだいぶ長い道のりのように感じましたが、そんな疲れを一気に吹き飛ばしてうれるような絶景です。
正面右奥にある小さな岩に触れると、子宝に恵まれるという言い伝えがあるそうです。
お賽銭をしたり岩をなでているカップルの方もちらほらいました。
岩の間はものすごく風が強くて肌寒くも感じます、カーディガンなど上着があると良いかもしれません。
備瀬のワルミを訪れた日は、4月の平日、干潮時刻まではあと2時間ほどのお昼の12時を少し回ったころ。
ワルミの先のビーチを広く散策できる干潮時が人気の時間帯(満潮時にはワルミの真ん中あたりまで波が押し寄せてくるそう。)ですが、少し外れた時間帯に訪れたこの日も10人以上の人が集まっていました。
干潮のころにはもっと人が増えているかもしれませんね。
干潮の時間は気象庁のホームページから確認できるので、事前に確認してその時間を狙っていくのがオススメです。
⇒気象庁潮位表
写真を撮ったり、ビーチで景色を眺めたりして、滞在時間は約15分ほどでした。
確かに備瀬のワルミに行くだけであれば、レンタサイクルは1時間で十分です。
さいごに
レンタサイクルで行く備瀬のワルミ、いかがでしたか?
事前リサーチした際には、呼ばれた人しか辿り着けない秘境といったイメージを持っていたので相当身構えていたのですが・・・。
実際に行ってみると標識が立っていたりしていて、想像以上に難なくたどり着くことができました。
旅先で自転車を借りてサイクリングをする機会はなかなかないと思いますが、風を感じながら散策するのはとても心地が良かったです♪
忘れてはいけないのは、神様が降り立った神聖な場所ということ。
訪れる際はマナーを守って、静かに楽しみましょう。
今回レンタサイクルを借りたお店:【一福茶屋】 住所: 沖縄県国頭郡本部町備瀬511番地 TEL:0980-48-2584 営業時間:9:00~18:00(4月~9月) 9:00~17:00(10月~3月) 定休日:不定休 参照サイト:http://www.fukugi-namiki.com/cafe.html |