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首里城の今~見せる復興ってどんなもんだ?~

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公開日:2022/1/21

首里城 今 復興

2019年10月31日に起きた火災によって、首里城は本殿を含む9棟の建物と歴史的遺産が焼失してしまいました。
現在、首里城は「見せる復興」に力を入れ、私たちも復興していく様子を間近で見られます。
2022年にはいよいよ正殿の復元工事がはじまり、夏には見学エリアができる予定。
正殿の復元完成は2026年の予定、その後北殿、南殿など順次進められるため、全てが完了するまでには長い年月がかかる見込みです。

この記事では、首里城の見せる復興の様子を、首里城観光の一般的な順路に沿ってお伝えします。
これから首里城の観光をお考えの方はぜひ参考にしてください。

1.スタートは守礼門から!

首里城 復興 守礼門
首里城へ来て最初にくぐるのがこの「守礼門」(しゅれいもん)。二千円札の絵柄になっている門ですね。
琉球王朝時代、中国からの冊封使を国王自らこの門まで出向かえたそうです。
門に書かれた「守礼之邦」とは「琉球は礼節を重んずる国である」と言う意味なんですよ。

首里城 復興 歓会門

守礼門を過ぎると次は「歓会門」(かんかいもん)。歓会門手前には世界遺産の王家の拝所、「園比屋武御嶽石門」(そのひゃんうたきいしもん)。
首里城 復興 園比屋武御嶽石門

「歓会門」を直進すると左手に主に女性が使用した「久慶門」(きゅうけいもん)、右手には「瑞泉門」(ずいせんもん)。
首里城 復興 瑞泉門

次の門は漆の塗り替え中の「漏刻門」(ろうこくもん)。
「漏刻」とは「水時計」の意味。門の櫓(やぐら)の上に水槽を置いて、そこから漏れる水の量で時間を計っていたそうです。
首里城 復興 漏刻門

次の「廣福門」(こうふくもん)の広場にある現役の日時計や万国津梁の鐘も見どころ。
ここまでは火災の被害は見受けられませんでした。チケットを買って、正殿のある有料エリアへ進みます。
首里城 復興 廣福門

2.首里城と言えば!のあの場所の今!

首里城 復興 奉神門

いよいよ本殿手前の「奉神門」(ほうしんもん)。
奉神門も火災の被害にあい、崩れた左側の屋根は補修されていました。

右手にある「首里森御嶽」(すいむいうたき)の横には、正殿入口にあった大龍柱(だいりゅうちゅう)が展示されています。
大龍柱

正殿を訪れた事がある方なら、見覚えがある方もきっといらっしゃるはず。
大龍柱は火災の中倒れることなく立ち続けました。

ここから公開中の有料区域に入ります。首里城と言えば首里城正殿前の御庭(うなー)をイメージする方も多いのでは。現在はこの様になっています。
首里城 復興 御庭

比較のために火災前の姿もおさらい。
首里城 復興 焼失前

正面にあった正殿もなく、特徴的な広場の赤い縞模様のタイルもはがされています。全く別の場所のように見えますね。
消失したのは正殿だけではなく、左手にあった北殿も。瓦礫等が撤去され再建に向けて進んでいる様子が分かります。
首里城 復興 復興作業

さらに右側にあった南殿も消失。現在は再建資材を運ぶ道路ができています。
首里城 復興 北殿

門から左手には復興の様子を見学するための仮設見学デッキができています。復興の過程を解説するボードがたくさん貼られ、透明の板からは中の様子が見られます。
首里城 復興 見学デッキ

首里城 復興 見学デッキ

3.首里城の「見せる復興」の様子

首里城 復興 展示

正殿のあった場所にも通路ができ、焼け残った装飾品等が展示されています。(2022年5月現在、こちらのエリアの見学ができません。)
首里城 復興作業

正殿の守り神として屋根の上に鎮座していた龍の飾り「龍頭棟飾」(りゅうとうむなかざり)の破片。
首里城 復興作業

こちらが世界文化遺産に登録された「首里城本殿基壇(きだん)の遺構(いこう)」です。首里城の土台の石積みの一部です。(2022年5月現在、こちらのエリアの見学ができません。)

遺構やその他の歴史的情報から、首里城は少なくとも7回は立て替えられていたことがわかるそうです。再建前の今しか見られないので、ぜひ見ておきたいですね。

さらに男子禁制だった「女官居室」がミュージアムショップに。
首里城 ミュージアムショップ

向かい側には「首里城復興展示室」。
首里城復興展示室

首里城復興展示室の中では、正殿の彫刻や瓦を葺いているところ・正殿の屋根の龍頭棟飾りを設置している様子などの映像を上映。
消失してしまった首里城が完成するまでに、たくさんの職人さん等の技術や苦労があったことがわかる展示内容です。

火災で焼け残った奉神門の北側の屋根も。
首里城 奉神門の北側の屋根

隣にあるのは、未婚の王女の居室「世誇殿」(よほこりでん)。
首里城 世誇殿

建物内は休憩スペースになっており、大画面で首里城の歴史や世界遺産の遺構について放映しています。自動販売機もあるので、一休みして最後は展望台へ。
首里城 世誇殿

世誇殿の横の階段を上ると、「東(アガリ)のアザナ」(展望台)に到着します。
「東のアザナ」から見た首里城全体の景色。ここが最終地です。
首里城 東のアザナ

6.首里城復興スケジュール

首里城の復興スケジュールは冒頭でもお伝えしましたが、まず2022年に正殿の着工、2023年には正殿を覆う仮設の建物「素屋根」が完成予定。正殿は2026年に完成を目指しており、正殿完成後に北殿、南殿等の復元が始まります。
首里城復興

「見せる復興」では、復元作業も見られるよう見学エリアが造られます。
建物の中で建物を建てるとは驚きです。
まずは2022年夏頃に正殿の見学エリアが完成予定。雨風をしのげるのでいつでも見学できます。
首里城復興
見学エリアでは実物大の図面を描く「原寸場」等での作業風景が見られます。実際に作っている人達の作業を見られるのも貴重ですね。

おわりに

首里城は過去何度も火災で焼失してきたにもかかわらず、その度に強くまた大きく復元してきた建物です。応援する多くの人々に支えられ、首里城は今着実に復興を進めています。
日々復元されていく首里城の姿を、何度でも訪れて見守っていきたいです。

首里城公園
住所
沖縄県那覇市首里金城町1-2

HP
https://oki-park.jp/shurijo/

営業時間
無料区域8:30~19:30 有料区域9:00~17:30

備考
入場料金:大人400円、高校生300円、小中学生160円
アクセス:首里城駅ないし儀保駅より徒歩15分。駐車場(小型)320円/1台

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