【真っ赤に咲いたハイビスカス│久米島】
一年中温暖な気候に恵まれている、南国沖縄。
本州が寒さに覆われる冬にだって、色とりどりの花を目にすることができます。
ハイビスカスをはじめ、島唄で有名なデイゴなど。
何気なく歩いていると気にも留めないかもしれませんが、その種類さまざま!
今回はそんな沖縄でよく見られる、花々をご紹介。
旬の時期・特徴、それぞれの花に関するエピソードをピックアップしていきます。
沖縄へお越しの際は、ぜひ注目してみてください。
<目次>
1. 春夏秋冬咲く沖縄の花
1-1 ハイビスカス
1-2 ブーゲンビリア
1-3 サンダンカ
1-4 カンヒザクラ
1-5 シークワサー
1-6 テッポウユリ
1-7 デイゴ
1-8 ゲットウ
1-9 オオゴチョウ
1-10 サガリバナ
1-11 アラマンダ
1-12 プルメリア
2. おわりに
1. 春夏秋冬咲く沖縄の花
1-1 ハイビスカス
ⓒOCVB
まずはじめにご紹介するのは、南国の花の代名詞とも言える「ハイビスカス」。
リゾートホテルの敷地内や、デパートの苗木などにも植えられているので、ご覧になったことのある方も多いハズ。
真っ赤な花びらがイメージとして強いですが、ほかにも黄・ピンク・白など、全種類合わせると250種類に及ぶと言われています。
冒頭の「ハイビスカス」の写真は筆者は久米島で撮影したもの、青い葉をバックに真っ赤な花が咲き、とっても綺麗ですよね。
花ことばは、新しい恋。毎日新しい花を咲かせる「ハイビスカス」に、ピッタリな花ことばと言えるでしょう。
沖縄ではアカバナ―って呼ばれているんですよ。
2. ブーゲンビリア
ⓒOCVB
続いてご紹介するのは、「ブーゲンビリア」。
ピンクのお花のように見えるのは、じつは葉の一部が色づいたもので、その周りにある小さな白いものがお花。
いずれにしてもビビッドな色合いが、沖縄の風景によくマッチしていますよね。ほかにも赤・オレンジ・白と18ほどの種類があります。
花ことばは「情熱・魅力・熱心」とハートフルなことから、贈り物にも喜ばれるのだそう。
沖縄では決して珍しくないお花ですが、中でも竹富島のブーゲンビレアは圧巻!
白砂の道とのコントラストに、きっと心奪われることでしょう。
3. サンダンカ
ⓒOCVB
沖縄の三大名花のひとつとしても知られている、「サンダンカ」。
低木でありながら、小さな花びらが密集して咲くため、存在感はバツグン!
一般的に5~11月に咲くとされていますが、温暖な沖縄では一年中見られ、馴染み深い存在なんですよ。
花ことばは、「神様への贈り物」。
インドでは古くからシバ神への貢ぎ物として、謙譲されているようです。
沖縄へいらした際は、ぜひ歩道を意識しながら見つけてみてくださいね。
4. カンヒザクラ
ⓒOCVB
冬真っただ中に花を咲かせる、「カンヒザクラ」。
濃いピンクが特徴的で、釣鐘状の花びらが下を向いて開花。本州でメジャーなソメイヨシノとは、ひと味違う魅力があります。
1・2月には北部から花が咲きはじめ、この時期は各所で桜まつりも開催されていますよ。
夜にライトアップされる場所も多いので、デートプランに組み込んでみるのもオススメ。
花ことば「あでやかな美人」というのも、納得の美しさです。
ちなみに沖縄では、桜を囲んでお花見をする習慣がなく、入学式の時期には散ってしまいます。
同じ日本でも違うなぁ、と感じることのひとつ!
5. シークワサー
ⓒOCVB
沖縄の柑橘類と言えばの「シークワサー」は、見たままのミカン科。
緑の小ぶりな果実をイメージされると思いますが、じつはコレも1月に小さな白い花を咲かせます。
沖縄の言葉でシークワサーのシーは酸、クワサーは食わすを意味し、文字通り酸味あふれる果物。
これを品種改良したものが、本州でよく食べられている温州みかんなんですよ。
そんな「シークワサー」の花ことばは、優雅。
花よりも実の知名度が高いですが、優雅で真っ白な花からは甘い良い香りがただよいます。
花を咲かせればほぼ間違いなく実なると言われているのが、シークワサーのすごいトコロ。
沖縄にお越しの際は、ぜひ泡盛などに入れて召し上がってみてくださいね。
6. テッポウユリ
ⓒOCVB
筒状の花のカタチにちなんで名付けられた、ユリ科ユリ属の「テッポウユリ」。
比較的育ちやすい品種で、沖縄ではあちこちで自生しているのも見られます。
そんな「テッポウユリ」がピークを迎えるのは、4月下旬から5月頃。
沖縄北部の離島の伊江島では、毎年伊江島ゆり祭りが開催され、約100万本もの「テッポウユリ」が咲き誇る様子が鑑賞できるんですよ。
花ことばは「純潔」、聖母マリア様の純潔の象徴としても、「テッポウユリ」が例えられるのだそう。
皆さんもゴールデンウィークに沖縄へお越しの際は、ぜひご覧になってみてはいかがでしょうか?
7. デイゴ
ⓒOCVB
沖縄の三大名花のひとつ、そして沖縄の県花である「デイゴ」。
お馴染み島唄の歌詞、「でいごの花が咲き、風を呼び嵐が来た」の「デイゴ」です。
ピークを迎えるのは4~5月頃、うりずんと言われる初夏に花を咲かせます。
真っ赤な花びらが妖艶で美しい「デイゴ」ですが、満開になるとその年は台風が多くなる、とも言われているんです。
また沖縄では昔からやしきこーさー(屋敷を壊す)とも言われるほど、根の力が強く大木になることでも知られています。
花ことばが「生命・活力」というのも、よくお分かりいただけるハズ。
毎年花を咲かせるとは限らない「デイゴ」ですが、台風の迷信を聞くと悩みどころです(笑)
8. ゲットウ
ⓒOCVB
4~7月頃には、ピンクがかった白い桃のようなカタチの花を咲かせる「ゲットウ」。これが「ゲットウ(月桃)」の由来で、爽やかな香りが特徴です。
「ゲットウ」の葉は、伝統菓子ム―チ―を包むものとして用いられたり、精油したオイルはエステなどでよく用いられています。
沖縄では生活になじみ深く、サンニンという名で親しまれているんですよ。
花ことばは、そんな「ゲットウ」の香りにふさわしい「爽やかな愛」。
お茶・化粧水・芳香剤など、「ゲットウ」の爽やかな香りが楽しめる沖縄ならではのお土産を、お家に持ち帰ってみるのも良いかもしれません。
9. オオゴチョウ
ⓒOCVB
沖縄三大名花のラストとしてあげられる、「オオゴチョウ」。
5~11月が見ごろとされていますが、何だかんだで一年中見られる様子。
「オオゴチョウ(大胡蝶)」の名前の由来は、花びらがまるで蝶が飛んでいるようなことから。
長く伸びた10本の雄しべが、よりあでやかさを引き出していると思いませんか?
「自分らしく生きるのが一番」が花ことばなのですが、それを知ると、改めてパワーがもらえそう!
デイゴ・サンダンカにつづき真っ赤なお花、沖縄県民は赤が好きなようです。
10. サガリバナ
ⓒOCVB
東南アジアなどに生息する、「サガリバナ」。
沖縄では6~7月下旬頃に見ごろを迎え、マングローブなどの湿地帯で自生しています。
最大の特徴は何と言っても、夜中に開花し翌朝には散ってしまうというコト。
フサフサしたピンクの雄しべは、まるで夜空に上がる花火のように美しく、別名「幻の花」とも呼ばれているんです。
花ことばは、「幸運が訪れる」。
シーズンになると「サガリバナ」を見に行くツアーも開催されるので、参加してみるのも手。
見つけられた方に、幸せが訪れますように・・・。
11. アラマンダ
ⓒOCVB
パキッとした色合いが魅力的な、「アラマンダ」。
宮古島のリゾートの名前にもあり、耳にしたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
6~7月が開花の時期とされていますが、温暖な気候の地域では通年で見られるのも多いのだとか。
そんな「アラマンダ」の花言葉は、「恋に落ちる前・隠された美」など、何だか美しい女性を彷彿させるような言葉ばかり。
きらきら輝く沖縄の太陽に向かって咲く花を、ぜひ一度目に収めてみてくださいね。
12. プルメリア
ⓒOCVB
沖縄で見られる花シリーズ、最後にピックアップするのは「プルメリア」。
写真のような黄色と白の花びらが有名ですが、調べてみると、なんと全200種類以上もあるのだそう。
南国の花の中でも寒さに弱く、6~10月までが見頃。
甘い香りが特徴でハワイやタヒチでは、レイ(お花の首飾り)の材料としても用いられてるんですよ。
そんな美しさを備えながら、茎や葉を切った時に出る樹は有毒。
触れるとかゆみを伴う皮膚炎を起こしたり、体内に入ると嘔吐・不整脈になるのだとか。
花ことば「内気な乙女」に似合わず、ダークな内面を持っていることもお忘れなく・・・。
2. おわりに
【淡い色が可愛らしいプルメリア│首里金城石畳道】
沖縄に咲く花々、一挙に12種類ご紹介させていただきました。
ひとえに沖縄の花を言えど様々、今回はより沖縄らしさを感じられるものをチョイス!
沖縄の道を歩いている時、ホテルの敷地内を散策してる時、これを機に少しでも気にかけていただけたら嬉しいです。
海の美しさは言わずもがなですが、季節に彩りを添えてくれる花々を愛でてみてはいかがでしょうか?