『今夜はナイター戦を見に行こう』
沖縄で、そう誰かに誘われたら“早とちり”してはいけません。
沖縄のアツイ夏、ナイター戦と言われたら野球でも競馬でもありません!―――そう、それは「闘牛」。
900kgを超える巨体と巨体が激しくぶつかるアツイ戦い!
一瞬の油断も許されない、手に汗握るアツイ戦い!
湧き上がる歓声、鳴り止まない拍手、沖縄県民を魅了し続けるアツイ戦い!
今回は意外と知られていない“沖縄で一番アツイ場所”闘牛場の魅力を、観戦ポイントからチケット購入まで、たっぷりご紹介します♪
<もくじ>
1.今日から使える沖縄闘牛の豆知識
2.沖縄一の闘牛会場「うるま市石川多目的ドーム」へ!
3.闘牛を楽しむための観戦ポイント
4.チケット&施設情報
5.闘牛は最高のエンターテイメント
1.今日から使える沖縄闘牛の豆知識
沖縄の闘牛は「ウシオーラセー」と呼ばれ、昔から島の娯楽として愛されてきました。
“闘牛”と聞くと、闘牛士が赤い布を持って華麗に牛をかわす姿を想像する人も多いかと思いますが、沖縄の闘牛は牛vs牛の一騎打ち!
対戦中は勢子(せこ)と呼ばれる闘牛士が牛1頭に1人つきます。
闘牛士が牛を鼓舞するために発する「ヤグイ」という掛け声も独特でおもしろいポイント。この闘牛士のヤグイのタイミング1つで勝負が決することもあるとか。
そんな沖縄闘牛は、もちろん今でも大人気!
往年のファンが番付片手に声援を送る。
若いカップルがデートで訪れる。
小さな子供が大きな牛に歓声をあげる。
そんな光景を、ほぼ毎週のように島のどこかで見ることができます。
一体、闘牛の“なにが”人々を魅了するのか・・・その秘密を探りに闘牛場へ行ってみましょう!
2.沖縄一の闘牛会場「うるま市石川多目的ドーム」へ!
沖縄県内でも特に盛り上がる闘牛大会が行われるということで、やって来ました!
コチラはうるま市にある「石川多目的ドーム」。県内に数ある闘牛場の中で唯一のドーム型闘牛場です。
沖縄闘牛の歴史に残る、最強の牛「ゆかり号」の碑に迎えられ闘牛場へ到着。
この日、開催されていたのは春(5月)と秋(11月)の年2回開催される「全島闘牛大会」。
県内最大級の闘牛大会というだけあって、会場は満員。牛たちの熱闘を前に、観客も沸きます!
実力下位のカードから対戦が始まり、どの大会でも対戦数は10~13番程度です。
必然的に結びの一番は『王者vs挑戦者』というカードになることが多く、大会が進行するにつれ会場の熱気は右肩上がり。
それでは闘牛観戦を楽しむ前に、対戦の流れをカンタンに押えておきましょう!
牛は1頭ずつ闘牛場へ入場します。
なんでも、牛は対戦時間が近づいているのを感じると気合が入り、燃えるような目になるのだとか!1頭目が入場し鼻息も荒く対戦者(牛)を待ちます。
さぁ、2頭目が入場したら対戦開始。ホイッスルなんて鳴りません!
お互いが相手を確認した瞬間から勝負が始まっています。アツイ。
勝敗の決し方は、単純明快。
原則として戦意を失い逃げ出したほうが負けです。ほかにも、ワザが決まり動けない状態になったときも負けとなります。
決まった対戦時間がないため、数秒で勝敗が決まることもあれば、長時間の決戦になることも・・・。過去には2時間を超える死闘もあったそうです!
どんな対戦になるかは、始まってからのおたのしみ♪
ぜひ封切戦(最初の一番)から観戦したいものです。
3.闘牛を楽しむための観戦ポイント
牛の巨体が激しくぶつかる闘牛は、それだけでも迫力満点で手に汗握りますが、よりディープに楽しためのポイントをいくつかご紹介したいと思います♪
(1)番付表を見ながら勝敗を予想してみる
ほとんどの場合、会場で番付表をもらうことができます。
対戦ごとに勝敗の予想を立てて観戦すれば、声援にもより力が入るコト間違いなし!
牛はそれぞれ紅白で分けられていて、尻尾に紅白のリボンが結ばれているので、初見でも分かりやすいのでご安心を。
(2)牛・闘牛士の動きに注目して観戦してみる
牛の性格は、十牛十色。
一見同じように見えても、牛によって立ち振る舞いや勝負の仕方が全然違います!
一瞬で勝負を決めようとする牛もいれば、相手のスタミナが切れるのをひたすら待つ牛もいます。中には、闘牛場に入った瞬間に『コイツには勝てねぇ!』と降参してしまう牛もいるというから驚きです。
ちなみに牛は毛色や角の向きによって、それぞれ独特な名前がついています。そんなウンチクも沖縄マニアとしてはハズせないポイントです。
また前述した勢子=闘牛士にフォーカスして観戦するのもオススメ。
闘牛士は見た目以上にハードな運動のため、対戦中は交代制。1頭の牛に数人の闘牛士が交代でつきます。
巧みな闘牛士はここぞという勝負ドコロを見極めるのがうまいそうです。
闘牛士たちの「ヤグイ」に耳を傾けながら観戦するのもツウな楽しみ方。
(3)限定グッズを手に入れてみる
大きな大会が開催されると、会場はちょっとしたお祭状態!
軽食が売られている屋台がでたり、各牛の応援グッズや限定グッズが販売されます。
最近は「闘牛女子」というワードが誕生するほど若い女性にも人気があるため、可愛らしいグッズもいっぱいありました♪
沖縄闘牛と旅の思い出に限定グッズを手に入れてみてはいかが?
4.チケット&施設情報
今回取材した「うるま市石川多目的ドーム」は雨天でも闘牛が観戦できるので、はじめての闘牛観戦にもオススメ!
全島闘牛大会のような大きな大会でなければ、駐車場(無料)が満車になるコトは少ないそうなので、開催時間に合わせて到着すればOK。
【チケット購入方法】
石川多目的ドームを含め、闘牛会場は全席自由の当日券のみ。
日曜日を中心に(ナイターが行われるのは夏場/土曜日)、県内各地にある闘牛場で大小様々な大会が行われています。
入場料は大会によりますが2,000円~3000円ほど。(※詳細は下記参照)
【車でのアクセス】
那覇空港から沖縄自動車道を経由して石川ICまで。
県道73号線を中泊方面へ右折後すぐ。所要時間:約50分。
【石川多目的ドーム詳細】
■住所:沖縄県うるま市石川2298-1
■駐車場:無料
■HP:http://www.city.uruma.lg.jp/culture/1249/1382
(※大会日程・チケットについては上記HPをご参照ください)
5.闘牛は最高のエンターテイメント
©OCVB
『その昔、仕事をほったらかして闘牛に夢中だったため、行政から指導されたことがある』
そんな歴史があるほど、沖縄の人々にとって闘牛は身近で心躍るエンターテイメント!
牛がいるだけ?
いやいや。闘牛場に行ってみれば、島で愛され続けている理由がわかるはず。
沖縄の人々を魅了してやまない“アツイ場所”。ぜひ、1度足を運んでみてくださいね♪