沖縄とアメリカには、70年以上に渡る深い関係があります。
1945年に終戦を迎えた沖縄は、その後アメリカ軍によって占領されることになります。
占領から27年後の1972年には本土に復帰することになりましたが、それ以降も沖縄とアメリカ軍との関係は続いています。
こうした背景から、アメリカと関係が深い沖縄では米軍払い下げ品を商品として扱うミリタリーショップが多く営業しています。
そして、数あるミリタリーグッズのなかでも抜群の人気を誇っているのが、実弾から火薬を取り除いて作った“銃弾ネックレス”です。
今回は、県内でも人気のミリタリーショップ“沖縄ミリカジ国際通り店”に、銃弾ネックレスを始めとするミリタリーグッズについてのお話を伺ってきました。
—目次—
1.初心者もマニアも大満足のミリタリーショップ“沖縄ミリカジ”
2.銃弾ネックレス×ステンシルのDIYに挑戦!
3.沖縄ならではのマニアックなお土産として
1.初心者もマニアも大満足のミリタリーショップ“沖縄ミリカジ”
今回お話を伺った沖縄ミリカジ様は、那覇市のメインストリートである国際通りに店舗を構えるミリタリーショップ。
大きなピンクの迷彩柄のトカゲが目印のお店です。
アメリカと関係が深い沖縄という立地を活かし、ミリタリーグッズをリーズナブルな価格で豊富に取り揃えています。
ミリタリーウェアやブーツ、バッグなど多数の米軍放出品が所狭しと並べられ、圧巻の店内。
県内外を問わず、多くの観光客やミリタリーファンのお客様が訪れる人気店となっています。
店内スタッフに直撃インタビュー
―――銃弾ネックレスが人気だという風に聞いたのですが、具体的にはどういったお客様が購入していくことが多いのでしょうか?
そうですね…弾丸ネックレスはほとんどの方に購入いただいている商品です。
男女比でいえば、購入されるお客様は9:1の割合で男性が圧倒的に多いですね。
お客様の年齢層は幅広くて、年配の方から修学旅行生の方まで、さまざまな年代のお客様が来店くださいます。
―――学生のお客様も気軽に入ってこられる感じですか?
そうです。
実は修学旅行生のお客様が客層の半分ぐらいを占めていて、修学旅行のシーズンが終わるとお店全体がちょっと寂しくなってしまうぐらいなんですよ。
―――それは意外です! 結構マニアック層のお客様が多いのかなと勝手に想像していました……
今はサバゲーとかFPS(ファーストパーソンシューティングゲーム)の影響で、学生さんのなかにも実在する銃だとか装備だとかに詳しい子もいるんです。
お店の商品を見て回って、「前にゲームで見た奴だ!」って盛り上がっている学生さんもいますよ。
特に、やっぱり男の子だったら“ミリタリー”って聞くと食いついてくる人が多いです。
―――銃弾ネックレスって結構いろんなタイプ、サイズのものがあると思うのですが、どのタイプが人気だっていう傾向がありますか?
まちまちなんですが、やっぱり5.56mmのライフル弾が人気ですね。
―――一番大きい7.62mm弾が人気というわけではないんですね! 意外です。
銃弾ネックレスは実弾を使っているので、結構重たいんですよ。
ですので、あまり大きすぎない、重すぎないタイプがウケています。
男性には5.56mm弾、女性には9mmのピストル弾が人気ですね。
―――確かに大きすぎたり重すぎたりするとアクセサリーとしてはちょっと使いにくいかもしれないですね。それとちょっと気になったことがあるんですが……銃弾ネックレスが空港の保安検査に引っかかって没収されてしまうっていうケースがある、と伺ったのですが。
はい、確かにそういうケースもあるらしいです。
ですので、当店では発送をおすすめしています。
通販による販売も行っているので、県外のお客様にも多くご利用いただいています。
―――この銃弾ネックレスはアクセサリーですよね? この銃弾ネックレスのコーディネートのポイントはありますか? たとえばドッグタグと合わせるといいとか。
はい。今言われたように、ドッグタグと合わせるとすごくかっこよくキマるのでおすすめですよ。
あとは……女性の方だったら、あまりハードになり過ぎないようにあえて可愛らしいファッションに合わせる方が多いですね。
アクセントとして銃弾ネックレスを使って、コーディネートにメリハリをつけている女性が多い印象です。
―――ありがとうございます。では、この銃弾ネックレス以外にお客様がよく購入される人気のミリタリーグッズを教えて頂けますか?
そうですね。“BDUジャケット”っていう米軍人さんが実際に使っていたジャケットがあるんですが、それを中古で安く販売しているんです。1,900円ぐらいからですかね。
―――安い!
その代わり、本当に穴が空いていたり汚れていたりする訳あり商品な感じではあるんですけどね。
他の人気商品といえば、アウトドア系のアイテムですね。
“パラコード”というパラシュートに使う頑丈な紐を使ったアクセサリーだったり、テントだったり、こういったアイテムはミリタリー好きのお客様だけでなくて、登山とかアウトドア系の趣味がある方全般にとても人気ですね。
―――レーションも人気だという風に伺ったのですが、実際の人気ぶりはどうですか?
はい、アウトドア系のアイテムにカウントしてしまっていたのですが、ミリメシ系、レーション系グッズも需要があります。
―――お店のレーションは、本当にレーションを作っている会社から提供されているものですか?
いえ、残念ながらそうではないですね。レーションの生産数自体が最近少なくなってきているんですよ。
ですので、お店に置いてあるのは日本の会社が作っている“レーションを忠実に再現した簡易食料”なんですね。
消費期限は大体3年、長くて6年は保つと思います。うちに置いてあるレーションは3年になっていますね。
―――すごい! こういうレーションとか簡易食料は、さっきも出ていたアウトドア系の趣味がある方に需要があったりするのですか?
はい。特に登山をするお客様が買って行かれますね。本土からわざわざいらっしゃるお客様が多いです。
簡易食料なのに結構美味しいとの評判をいただいています。
レーションにはお水を少し入れるだけで温かくなる発熱剤が入っていて、それでしばらく待っていると温かい食事がちゃんとできているんですよ。
―――レーションといえども侮れないのですね……! ありがとうございます。では、話は変わるのですが人気商品というか……スタッフさんイチオシの商品というのはありますか?
イチオシですか。やっぱりこの特殊豚威という名のミリブタちゃんマスコットですかね。
ミリブタちゃんは、実際のBDUジャケットの余った生地で作られているんですよ。
これはうちで手作りしている完全オリジナル商品なので、ぜひおすすめしたい商品ですね。
―――ありがとうございます!では、ミリタリー初心者のお客様に対してメッセージをいただいてもよろしいでしょうか?
はい。まず、ミリタリーのデザインには流行り廃りがないんです。
何年も前からずっと同じデザイン、同じ色なので、流行り廃りを気にすることなく楽しめるっていうのが一番大きな魅力だと思います。
それから、ミリタリーグッズって元々が軍で使われていたものなので、すごく丈夫で機能的なんです。
カバン1つにしても、小さいポケットやポーチが取り外しできるようになっていたりして便利さが段違いですよ。
ミリタリー初心者の方でも日常に取り入れることができると思います。
―――ありがとうございます!ちなみに、初心者のお客様へアドバイスというか、知識を教えてくれるということは?
はい!「私達でよければぜひ!」という気持ちですね。初心者の方でも大歓迎ですよ。
―――すごく頼もしいですね! それでは最後に、本土から沖縄へ来るミリタリーファン・観光客の方々へメッセージをお願いします。
沖縄ミリカジは、ミリタリーの本場沖縄ならではの品揃えのミリタリーショップです。
定番アイテムからマニアックなミリタリーグッズまで幅広く揃えておりますので、国際通りへお越しの際は、ぜひ沖縄ミリカジにもお越しください。
スタッフ一同、ご来店を心よりお待ちしております!
―――本日は取材のご協力、本当にありがとうございました!
初心者の方からマニアの方までうならせるミリタリーショップ・沖縄ミリカジ様。
沖縄旅行の際は、県内外に多くのファンを抱えるミリタリーショップで、お気に入りのアイテムを探してみませんか?
沖縄ミリカジ 国際通り店
住所:〒900-0014 沖縄県那覇市松尾1丁目3-11(2F)
TEL:098-943-0979
定休日:無定休
営業時間:10:00~21:00
URL:https://www.okimiri.com/
2.銃弾ネックレス×ステンシルのDIYに挑戦!
今回は、沖縄ミリカジ様にインタビューを行いました……
しかし!! ここで終わりではありません。
「せっかく話題の銃弾ネックレスのお話も聞かせて頂いたので、その銃弾ネックレスを使って何かできないか」と考えた結果、「ミリタリーグッズといえばステンシル!」という考えに行き着きました。
というわけで、沖縄ミリカジ様にて購入した銃弾ネックレスへステンシル加工を施すことに。
ステンシル加工とは、簡単にいうと模様付けしたい型紙を切り抜き、切り抜いた部分から絵の具やスプレーなどで色付して紙や布に模様つけをする加工方法のことです。
それでは、さっそく作業工程を見ていきましょう!
今回ステンシルするのは、“OKINAWA LABO”というローマ字のロゴ。
デザインカッターを使っての挑戦でしたが、これがなかなかの曲者でした。
ロゴを切り抜こうとするも、フォントのアウトラインを綺麗に切り抜けずにカッターの刃があさっての方向に進むこともザラ。
ハッキリいって、デザインカッターを上手くコントロールすることすらままならない状況でした。
しかし! ここで先輩ライターから「無理に刃を動かしてそのまま型を切り抜こうとするより、直線部分は刃を沈める感覚で作業するとよいのでは」というアドバイスが。
そのアドバイスの通りに実行すると、なるほど今までの状況が嘘のようにロゴを切り抜くことができました。
ロゴを上手く切り抜いたところで、ロゴの紙を銃弾ネックレスにマスキングテープで固定していきます。
もちろん、ロゴ以外の部分もマスキングテープを貼って保護していきます。
固定や保護作業はセロハンテープでも可能ですが、剥がしやすいマスキングテープのほうがスムーズに作業が進みます。
ダンボールの上に銃弾ネックレスを置いたら、いよいよスプレー開始。
スプレーする距離は近すぎず遠すぎず、程よい位置を取ります。
ちなみに本番前にも何度かテストスプレーをしてみましたが、ロゴがズレていたり一部の文字がきちんと写っていなかったり、惜しい物ばかりができあがりました。
そんな試行錯誤の末、出来上がったのがこちら!!
一部の文字が若干かすれていますが、初心者にしてはなかなかうまくいったほうだと思います。
銃弾ネックレスにはこういった楽しみ方もあるので、銃弾ネックレスをご購入の際はこうした手間を加えてオリジナルのお土産にするのもよいのではないでしょうか。
3.沖縄ならではのマニアックなお土産として
いかがでしたか。
アメリカと関係が深い沖縄だからこそ手に入るミリタリーグッズは、マニアックなお土産として注目されること間違いなしです。
「どんなおみやげを購入しようか迷っている」、「ちょっと個性的な記念品が欲しい」という方は、ぜひ沖縄県内のミリタリーショップを巡ってみましょう。
ステンシルなどDIYを行うと、世界に1つだけのお土産にもなります。