日本の中でも屈指のサンゴ礁を誇る八重山諸島。7つの島々には、沖縄らしさを肌で感じることができる魅力が詰まっています。
その中でも現実から離れ、スローな時間を感じることができるのが竹富島です。竹富島は海だけではなく、古来の伝統を守り続ける島としても有名で、一歩足を踏み入れると今まで出会うことのなかった景色や感動に出会えるはずです。
そこで今回は竹富島の見どころや行き方、島内の移動手段や水牛車、そしてひと休みに最適なカフェやお食事処、宿泊なども交えながら詳しくお伝えしたいと思います。竹富島の魅力をぜひ感じてみてくださいね!
※2024年9月一部内容を更新
<目次>
1.竹富島の主な観光
2.竹富島の行き方と楽しみ方
3.島でのんびりひとやすみ♪食事&カフェ
4.竹富島に泊まる
おわりに
1.竹富島の主な観光
赤瓦の集落を水牛車で巡る
竹富島を象徴する風景といえば、赤瓦の屋根と白砂の道からなる沖縄伝統的な集落。沖縄の原風景を感じさせる風景、一度は写真や映像で見たことがあるという方も多いのではないでしょうか。そんな赤瓦屋根の集落では水牛車が運行しており、水牛が引く車に乗って竹富島を観光することができます。沖縄で水牛車に乗れる場所はいくつかありますが、伝統的集落内で水牛車に乗れるのは竹富島だけです。
なごみの塔(あかやま展望台)
赤瓦屋根が立ち並ぶ集落を眺められる展望塔「なごみの塔」。老朽化により現在は登れなくなっていますが、すぐ隣にある「HaaYa nagomi-cafe」の屋上が代わりに「あかやま展望台」としてオープンしています。竹富島ならではの伝統的な集落風景を360度にわたって眺めることができ、竹富島観光には欠かせないスポットです。
コンドイ浜
竹富島を代表するビーチ「コンドイ浜」。白い砂浜とコバルトブルーの海が織りなす絶景で、遠浅で透明度が高く、青空と海、雲だけの風景が広がりその美しさには思わず息を呑むほどです。干潮時には海の中から砂州が現れるため、幻の浜とも呼ばれます。シャワーやトイレ、更衣室も完備されており、シュノーケルセットのレンタルも可能なので、マリンレジャーを楽しみたい方におすすめです。
西桟橋
かつて西表島と行き来する船着場として利用されていた桟橋ですが、現在では美しい海を眺める絶景スポットとして人気を集めています。特に青い海に伸びる桟橋と、そこから見る夕日はまさに絵画のような光景で、多くの観光客を魅了してやみません。竹富島の歴史を物語る場所で、国の登録有形文化財にも登録されています。
カイジ浜
コンドイ浜の隣に位置するビーチで、星砂の浜とも呼ばれます。ここでは、海の中に生息する有孔虫(夜光虫の仲間)の骨格である星砂を見つけることができます。星砂を探してみたい方は、岩などの小さな段差に手を押し付けてみてください。もしかしたら手のひらに付いた砂のなかにトゲトゲの星砂が見つけられるかもしれませんよ。竹富島は星砂の発祥地とされ、幸福をもたらすと信じられています。浜のお土産屋さんでは、星砂を閉じ込めたキーホルダーや小瓶などを購入できます。
アイヤル浜
アイヤル=東の浜という名の通り、竹富島東部に位置するビーチ。遠浅の海が織りなす日中の風景も素晴らしいですが、太平洋から昇る朝日を拝める名所としても有名です。潮の流れが速いため遊泳は禁止されており、トイレやシャワーなどの設備もありません。透き通った海を眺めたり、貝殻拾いをしたり、離島らしい穏やかな時間を満喫してみてください。
安里屋クヤマの生家
絶世の美女クヤマにまつわる話を歌った竹富島の古謡「安里屋ユンタ」は、かつてレコード化され発売されたほど有名な定番の沖縄民謡。そのクヤマの生家が竹富島にあります。今も末裔が住んでいるので一般開放はしていませんが、当時クヤマが畑の帰り道に石を拾って積み上げた石垣がそのまま残っています。
竹富島ゆがふ館
竹富島の観光案内所兼資料館です。竹富島の文化、歴史、自然を紹介する展示があり、伝統的な赤瓦の家や石垣の町並みなどの情報がまとめられています。島の文化や生活様式を学ぶことができるほか、竹富島の観光情報や地図も手にゲットできるのも魅力。地元の工芸品や特産品も販売されており、竹富島の魅力を深く理解するのに最適なスポットです。
竹富郵便局
竹富島にある唯一の郵便局であり、金融機関。赤瓦の屋根や屋根の上のシーサー、石塀など、沖縄の伝統的な家屋のなかに入っており、正面にあるポストの前に立って写真を納めるのが観光客の間で定番になっています。また手紙を出すとき窓口で係の人に申し出ると、竹富島のモチーフがデザインされた風景印を押してもらえる楽しみもあります。
2.竹富島の行き方と楽しみ方
①竹富島へのアクセス
竹富島へのアクセスは、石垣島からの高速船が唯一の手段です。
ユーグレナ石垣港離島ターミナル–竹富港の所要時間は約15分。定期便は1日約10往復(時期により便数異なる)、往復でひとり¥1,520(2024年9月時点)です。
1日に多くの便が運航され石垣島から日帰りでも十分観光できます。ただし季節によって運航スケジュールが異なるため、事前に確認することをおすすめします。
画像提供:竹富町観光協会
定期船は「八重山観光フェリー(YKF)」と「安栄観光」の2社があり、乗船券はネットで事前購入が可能です。
<定期船運行船会社>
【八重山観光フェリー】
【安栄観光】
また、竹富島と別の離島を組み合わせた周遊ツアーやレンタサイクル、水牛車、島内観光も各種あり。
竹富島と石垣島以外の島に関しては、便数が少なくアクセスがそれほど良くないので、複数の島を1度に回りたい人にはおすすめです。
観光ツアーの中には、指定ホテル⇔石垣港までの送迎があるものなどもあるので、お得に便利に巡りたいですね。
<旅行会社>
【石垣島ドリーム観光株式会社】
【石垣島トラベルセンター】
【平田観光】
②竹富島内の交通手段
竹富島の観光拠点は港から徒歩20分ほどの場所にある集落。
船の到着にあわせて港からマイクロバスが運行していて、マイクロバスは1回大人300円(小人150円)、港からの乗車に限り予約不要です(港以外の場所から乗車する場合は完全事前予約制)。
水牛車やレンタサイクルをする予定の方は、水牛車・レンタサイクルを提供する会社の送迎車を利用する事もできます。
宿を予約している方は島へ渡る前に連絡すると迎えにきてくれますよ!
2-2-1.水牛車に乗る
水牛車観光をしたいなら「竹富観光センター」。八重山の中でも沖縄風情が強く残る竹富島を観光する際、一番印象に残るのが水牛車だと思います。島の歴史や植物についてなどを語り、三線を奏でながら巡る旅はまさにここでしか味わえないものです。
料金は港からの送迎付きで、大人3,000円、こども1,500円です。
<水牛車観光情報>
【竹富観光センター】
住所:沖縄県八重山郡竹富町字竹富441
電話:0980-85-2998
※いずれも所要時間約30分です
2-2-2.レンタサイクルに乗る
集落は徒歩でも十分散歩できますが、ビーチや砂浜など集落周辺の景色も楽しみたいという方へオススメなのがレンタサイクルです。港には各店の送迎車が待機しているので、レンタサイクルを利用したい旨を伝えて送迎車に乗り込めば集落内の店舗まで連れて行ってもらえます。※基本個人の事前予約はできません。
竹富島のレンタサイクルは、時間貸ししている場合は初回2時間まで1台1,000円~、1日の場合は1台2,000円が相場。
竹富島の周囲は約9.2キロ。1時間あれば自転車でぐるりと周遊できるんですよ!集落やちょっとした小道を自分のペースで快適に走れますので、ぜひ利用したいところです。3歳以下のお子様がいる場合はチャイルドシート付きのものも選べますので、ファミリーでも安心して利用できます。竹富島はレンタサイクルユーザーがかなり多いので、乗り間違いなどトラブルを避けるためにも自転車に貼ってある番号をしっかり覚えておきましょう。
<竹富島レンタサイクル>
【新田観光】
【友利レンタサイクル】
【丸八レンタサイクル】
【竹富観光センター】※同社水牛車に乗った方のみ利用可能
2-2-3.観光バスに乗る
竹富島で運行する観光バスは1コース、港発着でカイジ浜、コンドイビーチ、集落を巡るもので、ひとり1,800円です。港-集落の移動を確保しつつ、竹富島の主要スポットおさえているので効率重視の方にはおすすめ。
参考:竹富島交通
3.島でのんびりひとやすみ♪食事&カフェ
3-1.パーラーぱいぬ島
~中身はギュっ!外はふわふわ!雪のようなかき氷を召し上がれ~
竹富島にあるパーラーぱいぬ島は、八重山そばなどのお腹を満たす食事の他に大人気なのがかき氷なんです。
夏のほてった体にのどを通るキュっと冷たいかき氷は、ただの氷ではありません。
シロップがまんべんなくかけられ、何層にもなったかき氷はとにかくふわふわ!でもって中身がしっかり詰まっているので溶けにくく、その辺で食べるかき氷とは比べ物にならないほどのクオリティの高さがうかがえます。
なお種類がとても豊富で選ぶのも大変!贅沢な悩みが押し寄せます。
私の一番のオススメはマンゴーです。果肉が入っていてとにかく一口入れた瞬間は「美味しい!」の一言。他にもぜんざいミルクがけなどは、かき氷の下にぜんざいが隠れていてミルクが絶妙です。お好みで選んで涼んでみてくださいね!
- 住所
- 沖縄県八重山郡竹富町字竹富417
- TEL
- 0980-85-2505
- 営業時間
- 10:00-17:30 不定休
3-2.そば処 竹乃子
皆さん、「沖縄そば」と「八重山そば」の違いはご存じでしょうか?
意外と知られていないのですが、沖縄そばは太めで少しねじれていて、八重山そばは細めで縮れのない丸麺が主流です。断面も丸く、島独特の香辛料ヒバーチ(島胡椒)を使うのも大きな特徴です。そして余談ですが「宮古そば」は平麺で縮れがないのが特徴です。
なお、かまぼこやソーキなどは共通ですが、沖縄本島では紅ショウガが入っているのに対して八重山そばは入っていないものが多く、トッピングなどは主に細切り三枚肉などが乗っているんですよ!
最近では野菜を乗せるものも登場し、バラエティ富んだメニューも出てきましたが、竹乃子では生粋の八重山そばを堪能できます。せっかくならぜひ八重山そばを食べてみてくださいね!
- 住所
- 沖縄県八重山郡竹富町字竹富101-1
- TEL
- 0980-85-2251
- 営業時間
- 10:30-15:30(L.O.15:00) 不定休
- 備考
- 夜18:30~20:40は不定期営業。ご来店前にお問合せください。
4.竹富島に泊まる
4-1.星のや 竹富島
~「暮らすように滞在する」がコンセプト。一般集落と共に生きる極上リゾート~
星のや竹富島は伝統や歴史を守り続ける竹富島の風情を壊すことなく、厳格な島のルールをとても上手に利用したリゾートです。
集落と同じ方式で琉球赤瓦屋根にグックと呼ばれる石垣を積み上げ、職人による技術が光る完全孤立型のリゾートはまさに集落と同じ。全てが南向きで泊まるお客様のプライベートも守られ、風が吹き抜ける建物の内装も極上です。
そして竹富島に宿泊する大きなポイントはスターウォークです。
88のうち84星座を見ることができ、21ある一等星は全て夜空に現れます。大気のゆらぎが少ない為、くっきりはっきり見えるのでぜひ星空観賞してみて!
ゆっくりのんびり、竹富島の素顔をそのまま感じることができる星のやに滞在してみましょう。
- 住所
- 沖縄県八重山郡竹富町竹富1955
- TEL
- 050-3134-8091
- イン/アウト
- 15:00-21:00/12:00
ホテルのご予約はこちらからどうぞ
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・1度は泊まりたい!憧れの沖縄の人気コテージホテル7選
4-2.ホテルピースアイランド竹富島
真っ青な空と赤瓦屋根のコントラストが美しいホテルピースアイランド竹富島は、コテージタイプの造りでファミリーやカップルで気軽に泊まれる人気のリゾートです。ゆっくりくつろげる中庭は旅の疲れを癒してくれる空間として、読書や休憩にもピッタリです。
お部屋はスタンダードツインからコネクトルームまで幅広くあり、小さなお子様にも優しく対応してくれます。民宿は子供が騒いで他のお客様に迷惑がかからないか心配、という方も安心して宿泊できますよ!
そして、何と言っておすすめしたいのが食事です。
島の素材をふんだんに使用した料理で、連泊しても内容が被らない気遣いが人気のヒミツです。1回出しのサービスは、よっぽど意識しないとできない洗練された極上サービスだと思います。
また夜はもちろんのこと、星空鑑賞がおすすめです。中庭にシートを敷いて仰向けに横になってみたり、徒歩5分ほどにある西桟橋まで出かけて橋の上で寝そべってみたり・・・都会では絶対に味わえない星空鑑賞をお楽しみくださいね!
- 住所
- 沖縄県八重山郡竹富町字竹富112-1
- TEL
- 0980-84-5955
- イン/アウト
- 15:00-18:00/11:00
ホテルのご予約はこちらからどうぞ
4-3.民宿にとまる
島民の方々と密に接することができる民宿。竹富島の場合は、沖縄家屋ならではの「一番座」、「二番座」と言われる部屋を間貸しする伝統的な趣でお客様を迎えてくれます。
ドミトリータイプのものもありますが、一番の特徴は「島民と宿泊者同士の触れ合い」を重視する点です。宿主がお酒や三線などでおもてなしをしてくれる宿もあれば、宿主はノータッチで宿泊者同士が飲みや談話を始めたり、何とも言えない楽しい夜を過ごすことができます。
民宿ならではの過ごし方なので、その日その場でしか作ることができない思い出ができますよ!わいわいが好きな方にはとてもオススメです。ぜひ、旅仲間と一緒に島民と触れ合ってみましょう。
まとめ
竹富島は、何度でも行きたいと思う本当に素晴らしい場所です。島民の皆さんもとてもいい方々ばかりで、温かいおもてなしと竹富島の美しさに癒されます。観光と言ってもわざわざ観光スポットを作ったのではなく、古来の原形がそのまま残っている箇所を巡れるという「良さ」があります。
そこで、私が竹富島へ行った時に感じた「旅行者としての気遣い」をまとめたいと思います。ぜひ意識してみてくださいね。
・御嶽や拝所と呼ばれる聖地には絶対入らない
・コンビニなどがなく公共売店は早めに閉まるので、必要なものは早めに調達する。
・竹富島には銀行がなく、使えるのは郵便局のみです。ただし日曜はお休みです。
・ちょっとしたジュースなどを買うのに両替できる場所などがないので、なるべく小銭を持ちましょう。(慢性的な小銭不足です)
ほんのちょっとした気遣いと心がけで、やってしまった!ということが減ります。「思い出を作る場所」として本当に最適な竹富島へぜひお出かけしてみてくださいね。