沖縄を代表する伝統工芸「琉球紅型(びんがた)」。鮮やかな色彩と大胆な模様が魅力の紅型は、旅の思い出を形に残せる“沖縄の定番ものづくり体験”としても親しまれています。
浦添市にある「城紅型工房(ぐすくびんがたこうぼう)」は、1971年創業の紅型工房。”暮らしの中に紅型を”をコンセプトに、伝統を受け継ぎながらも、現代の暮らしに寄り添うデザインの作品を数多く手がけています。
今回は、2歳の娘と一緒に紅型染め体験に挑戦。思いがけず色がはみ出したり、親子で筆を取り合ったりしながら完成したコースターは、旅の思い出がぎゅっと詰まった特別な一枚になりました。子連れでも安心して楽しめる体験の様子と、工房ならではの魅力をレポートします。
1.アクセス良好!首里から車で約10分
那覇市・首里から車で約10分の場所にある「城紅型工房」。以前からお店の前を通るたびに、「びんがた染め体験」と書かれた赤い看板が目に入り、「ここで紅型体験ができるんだ」と気になっていました。
体験は事前予約制で、基本的には3日前までの申し込みが必要です。空きがあれば前日でも対応可能な場合があるそうですが、旅行の日程に組み込むなら早めに予約しておくと安心です。
駐車場は建物の裏手。初めて訪れる場合は少し迷うかもしれませんが、Googleマップで「城紅型工房 駐車場」と検索すればスムーズに到着できます。駐車スペースは約6台ありました。
また、ゆいレールの経塚駅から徒歩約13分とアクセスも良好。レンタカーがない旅行でも訪れやすい立地。
道路沿いに建つ工房は見つけやすく、初めてでも気軽に立ち寄れる雰囲気。受付を済ませると、いよいよ紅型染め体験のスタートです。
2.職人さんが作業する工房で、紅型染め体験スタート!
1階のショップで受付を済ませると、2階の工房へ案内されます。ここは体験スペースであると同時に、職人さんが実際に紅型染めを行っている作業場でもあります。作品づくりの空気を感じながら体験できるのも、城紅型工房ならではの魅力です。
まずは、体験する素材を選びます。
- タペストリー
- トートバッグ(大)
- トートバッグ(小)
- コースター
今回は2歳の娘と一緒だったため、比較的短時間で仕上げられるコースターを選択。デザインは沖縄らしいハイビスカスにしました。
素材を選んだら、スタッフさんによるレクチャーがスタート。紅型の歴史や体験の流れ、色の塗り方のコツなどを分かりやすく説明していただきました。
ぬり絵感覚で楽しめる「色差し」
体験テーブルには8色の顔料が並びます。
- 明るい色(4色):黄、ピンク、黄緑、水色
- 濃い色(4色):赤、紫、緑、紺
紅型染め体験のメインとなる、「色差し」と呼ばれる工程。あらかじめ型付けされた布に筆で顔料をのせていきます。

ポイントは、薄い色から先に塗ること。明るい色で全体を染めた後に濃い色を重ねることで、紅型らしい立体感が生まれます。
机の上には見本も用意されているので、初めてでも安心。見本通りに仕上げてもよいですし、自分だけのオリジナルカラーを楽しむこともできます。
2歳の娘も挑戦!はみ出しても大丈夫
説明が終わると、いよいよ体験スタート。娘は待ちきれなかったようで、真っ先に筆を握り、大きなハイビスカスを黄色に染め始めました。
とはいえ、まだ2歳。狙った場所に色を塗るのは難しく、あっという間にあちこちへ黄色が広がっていきます(笑)
「大丈夫かな……」と少し心配になりましたが、スタッフさんから、「糊がついている部分は後で洗い流すので、多少はみ出しても問題ありませんよ」と教えていただき一安心。
実際、茶色く見える部分は後から落ちる糊の部分。多少はみ出してもやり直しがきくので、小さな子どもでも気負わずに楽しめます。
途中で娘と交代しながら、もう一輪のハイビスカスと葉っぱを色付け。
娘に筆を渡したり、自分で仕上げたりを繰り返しながら進める時間も、子連れ体験ならではの楽しさでした。
白い部分が残らないよう全体を塗り終えたら、次は「隈取り(くまどり)」の工程へ。濃い色で輪郭にグラデーションを加え、図柄に立体感を出していきます。
最後にスタッフさんにチェックしていただき、体験は終了。
所要時間は約40分ほど。夢中になっていたせいかあっという間でした!
2歳児の集中力はさすがに40分は持たずでしたが、体験している隣で遊ばせられスタッフさんも優しく、子連れでも安心できる環境。大体4歳位からはひとりでも体験出来るとの事でした。
旅の後も続く、もうひとつの楽しみ
工房で体験するのは「色差し」まで。新聞紙に包んで持ち帰り、自宅で最後の工程を行います。

1.5〜7日ほど自然乾燥
2.アイロンで色を定着
3.水洗いして糊を落とす
4.再度乾燥・アイロンがけ
旅から帰った後も、「どんな仕上がりになるだろう」と待つ時間が続くのも、この体験のおもしろいところ。
そして完成品がこちら。
ドキドキしながら糊を洗い流していくと、ハイビスカスの模様がくっきりと現れました。
配色は「もう少しこうすればよかったかな」と思う部分もありますが、それも手作りならではの味わい。娘と一緒に仕上げた作品は、旅の思い出が形として残る特別な一枚になりました。
3. 旅の思い出を毎日の暮らしへ。お土産選びも楽しいショップ
城紅型工房は、2階が体験工房、1階がショップ・ギャラリーになっています。
店内には、コースターやポストカードなどの日常使いしやすい小物から、洋服やタペストリーまで、さまざまな紅型アイテムが並びます。どれも職人さんが一つひとつ丁寧に手がけたもので、鮮やかな色彩に思わず見入ってしまいました。
なかでも印象的だったのが、ベビー用品の豊富さ。肌着やロンパース、スタイなどが揃っており、小さな子どもがいる家庭への贈り物にもぴったり。沖縄らしさを感じられるアイテムとして、お土産にも喜ばれそうです。
実際に体験を終えた後にショップを見て回ると、紅型への見方が少し変わっていることに気づきました。体験前は「きれいな染め物」という印象だったものが、体験後には「職人さんの技が詰まった作品」として見え方が変わりました。
完成したコースターを自宅で使うたび、娘と一緒に筆を握った時間を思い出します。
見るだけではなく、自分で作り、持ち帰った後も楽しめる紅型染め体験。城紅型工房は、沖縄の伝統工芸をぐっと身近に感じられる場所でした。親子旅の思い出づくりにおすすめです。
- 住所
- 沖縄県浦添市前田4丁目9−1
- 営業時間
- 10:00-18:00 日曜日定休ほか不定休
- 備考
- 休業日はHPにてご確認いただけます










