ミネラル豊富で低カロリーな海藻「もずく」は、美容と健康にうれしい効果が期待できる食材です。腸内環境を整える食物繊維や、肌や髪を潤すフコイダンなど、身体にうれしい成分がたっぷり含まれています。
さらに、もずくの生産地である沖縄ではもずくを使った料理が豊富で、天ぷらやチャンプルー、もずく素麺など、多彩な味わい方が楽しめます。今回は、そんなもずくの魅力や期待できる健康効果、沖縄ならではの食べ方をまとめてご紹介します。
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もずくとは?旬は春から初夏
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もずくの健康・美容に期待できる効果
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もずく料理レシピ
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もずくとは?旬は春から初夏
もずくは、褐藻類ナガマツモ科に属する海藻の一種で、日本沿岸をはじめ温暖な海域に広く分布しています。特に沖縄県や鹿児島県で養殖が盛んで、国内で流通するもずくの大半は沖縄産が占めています。
もずくの旬は春から初夏にかけてで、一般的に4月から6月が収穫の最盛期とされています。特に沖縄県では3月頃から収穫が始まり、5月頃に最も質の良いもずくが出回ります。
もずくには天然ものと養殖ものがあり、天然もずくは岩や海藻に絡みつくように生育し、養殖もずくは網を用いた方法で育てられます。
国内で流通する主な種類には「沖縄もずく」と「糸もずく」があり、沖縄もずくは太めでしっかりとした食感が特徴なのに対し、糸もずくは細く繊細な口当たりが魅力です。それぞれ異なる風味や食感が楽しめるため、料理によって使い分けるのもおすすめです。
もずくの健康・美容に期待できる効果
もずくには、健康や美容に役立つ成分が豊富に含まれています。
まず、食物繊維の一種であるアルギン酸が多く含まれ、腸内の老廃物を排出しやすくすることで便秘の改善や腸内環境を整えることに役立ちます。
また、もずくのヌメリ成分であるフコイダンは水溶性の食物繊維で、保湿効果が期待されるため、肌や髪の毛の潤いを保つのに貢献します。
さらに、もずくにはカルシウムやマグネシウムといったミネラルが豊富に含まれており、これらは骨の健康維持に欠かせない成分です。特にカルシウムは丈夫な骨や歯を作るのに必要で、マグネシウムはその吸収を助ける働きがあります。
身体に良い栄養素をバランスよく含むもずくは、健康的な体を維持し、美容にも嬉しい効果が期待できる海藻と言えるでしょう。
もずく料理レシピ
もずく天ぷら
[作り方]もずくを洗ってザルにあげ水をきってから、食べやすいように切って、小麦粉、卵、水を混ぜた衣につけて油で揚げる。いただく時はお塩や天つゆで味わいます。
もちもちした沖縄風の天ぷらを作る時は、小麦粉と卵に常温の硬水、塩や粉末だしで味付けした衣を使い、いただく時はソースを付けていただく場合もあります。
もずく素麺[作り方]もずくを流水で洗って、30分ほど水に浸す。水を切って麺つゆにつけていただきます。
ショウガなど薬味を入れたり、シーチキンと一緒に食べても美味しいですよ。
また、もずくチャンプルーも人気の食べ方。チャンプルーとは「炒め物」を意味し、もずくを豆腐や卵、豚肉、野菜と一緒に炒め、顆粒だしやお醤油、塩コショウで味つけします。食感のアクセントにもなり、ご飯が進むおかずとして親しまれています。
シンプルながら栄養価の高いもずく料理は、家庭料理としてだけでなく、沖縄居酒屋を訪れる観光客にも好評です。
もずくは、収穫後塩蔵や冷凍加工されるため年間を通じて流通していますが、5月頃の旬のもずくは、みずみずしく風味が豊かで格別の美味しさ。春から初夏に沖縄へ訪れる際はもずくをチェックしてみてください。

日本深掘りサイクリスト・フォトグラファー 土庄雄平
1993年生まれ、愛知県豊田市出身。同志社大学文学部文化史学科・英文学科卒。サラリーマンの傍、自転車旅&登山スタイルで、日本各地を駆け巡るトラベルライター。 四季折々の日本を五感で捉え、発信しています。